トヨタ最終利益2兆円超 コロナ禍でも見通し上回る結果に 「電動化」に積極投資へ【Merkmal】

カーボンニュートラル実現に向けたトヨタのかじ取りは

 今後のクルマづくりの課題をめぐりトヨタは、労使協議会で2本柱を確認した。デジタル化は「3年間で世界のトップ企業と肩を並べるレベルに」、カーボンニュートラルは「日本のモノづくりの基盤550万人の雇用を守りながらカーボンニュートラル社会を実現」というものだ。

 永田准最高コミュニケーション責任者(CCO)は、特にカーボンニュートラルの課題を達成するためには「技術を限定せず、様々な選択肢にチャレンジし、そこに全力を集中していく」と説明。EVはフル対応し、水素エンジン車も新しい選択肢に加えるそうだが、新車だけで対策してもカーボンニュートラルの実効値は上がらないため、販売したクルマへのe-fuel供給にも言及している。

「値段が高くなっては意味がない。世界の顧客にとってサステナブル(持続的)で買い求めやすいものを提供するのが我々の大きな責務」と永田CCOは話す。

 トヨタは、2030年の電動車販売比率について日本95%、北米70%、欧州100%、中国(NMEV+省エネ車、2035年)100%、グローバルの販売台数は電動車800万台、うちBEV+FCEVは計200万台という見通しを立てている。

 この数値目標を踏まえると、電池供給量は現在6GWhだが、30倍の180GWhが必要となる。EVの生産ラインも、同じく現行2本から30倍の60本が必要となるが、ここにも積極的に投資していくという。

 永田CCOは「BEVの開発のリードタイムも現状より15~30%ほど短くしていきたい。また、PHV・HVと同じプラットフォームにBEVも共有化することも今後検討していく」とし、今後もクルマの電動化に全力で取り組んでいくと説明した。

【了】

提供:Merkmal
「Merkmal(メルクマール)」とは……「交通・運輸・モビリティ産業で働く人やこの業界へ進出したい人が、明日に役立つ気づきを得られるニュースサイト」として発足しました。MaaS、CASE、環境への対応、自動運転技術など、変革著しい交通・運輸・モビリティ産業にまつわる最新ビジネス情報を独自の視点で発信しています。

Writer: Merkmal編集部

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コメント

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1件のコメント

  1. 喜ばしいのか?
    そりゃ、トヨタにとっては文句なしだけどね、ケイレツって今儲かってんだっけ?
    出揃ってからになるけど、もしトヨタだけ大黒字だと搾取し過ぎじゃね?