異例! 超レアタイプ旅客機ベースの「元大統領専用機」が330万円から競売へ ルーマニア

元共産国のわりに西側っぽいデザイン、製造経緯を知ればナットクです。

英「BAC1-11」をライセンス生産

 東ヨーロッパ、ルーマニアのオークションサイト「Artmark」で2021年5月27日(木)から、かつてルーマニア大統領専用機だったRombac1-11型機の競売が始まります。スタート価格は、2万5000ユーロ(約331万円)です。

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競売されるRombac1-11(画像:Artmark)。

 Rombac1-11は、ルーマニアで製造された最初のジェットエンジン商用航空機とのこと。デビューは1983(昭和58)年で、航続距離は約3500km、最大119人が搭乗できる単通路双発ジェット機で、1989(平成元)年までに9機が生産されたとのことです。

 なお、このモデルは、1965(昭和40)にデビューのイギリス製旅客機「BAC1-11」を起源としており、その後、ルーマニアでライセンス製造されたことをきっかけに、新たなモデル名が付与されています。Artmarkは同機について、「ルーマニアの技術史にとって貴重なものである」という趣旨のコメントをしています。

 今回販売される機体は、1986(昭和61)年から1989(平成元)年まで、同国で独裁体制をとっていたニコラエ・チャウシェスク元大統領の専用機として使用されました。

 なお同時刻からは、ニコラエ・チャウシェスク元大統領の体制が崩壊したあとにルーマニアの実権を握ったイオン・イリエスク元大統領が用いた別のRombac1-11型機も、同じく2万5000ユーロから競売にかけられるとのことです。

【了】
※誤字を修正しました(5月25日9時54分)。

【写真】Rombac1-11の機内

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