「前向き駐車で」と言われても… 根強い「バック駐車派」 停めやすいのはどっち?

クルマいないし前向きで停めちゃえ…あとで苦労することも

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前向き駐車を促す看板(画像:写真AC)。

 前出の「前進駐車・バック出庫」想定のSAでは、出庫時にバックするクルマどうしの事故が発生していたそうです。通路を挟んだ向かい側の駐車マスからも同時に出庫する車両があると、ルームミラーにも映りにくく、事故につながりやすいことは想像できます。

 では、利用者の声にもあったという「バックの方が停めやすい」という点はどうでしょう。反対に「頭から(駐車マスへ)入れる方がラク」という声は、欧米に限らず日本においても確かに聞かれます。

 東京都世田谷区の自動車教習所、フジドライビングスクールの田中さんは以前、こう話していました。

 前向き駐車の場合は内輪差が発生するうえ、場合によっては、狭い駐車マスの中で切り返す必要があるのに対し、バック駐車は後輪さえ駐車マスに入れば、あとは「広いスペースでいくらでも切り返せる」のが利点とのこと。バック駐車の方が省スペースで停められるそうです。

 加えて、出庫時は前進で出ていくので、周りの「変化」にも対応しやすいのだとか。たとえば、周囲にクルマがない状態で前向きに駐車して、戻ってみると周りにクルマが停まっており、注意しながらバックで出庫しなければならない――このようなケースもあり、バック駐車のほうが結果的にラクというのを、多くの人が経験として持っているのではないかといいます。

 対して欧米で前向き駐車が多いのはなぜか、駐車場の設計技師に聞いたところ、やはり駐車場に面した道路や通路、駐車マスそのものも日本に比べて広いからではないか、ということでした。

【了】

【事故多く…】前向き駐車からバック駐車へ全面変更された新東名のSA

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コメント

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1件のコメント

  1. 体幹障がい者は身体を捻って安全確認が不可能だから、福祉車両ドライバー対応できない。