トロッコ終了 廃線危惧の木次線 JR発足時のダイヤはどうだったか? 消えた「ちどり」

かつて木次線を駆け抜けた急行「ちどり」 約半世紀前は1日4往復も

 さてそんな木次線ですが、1987(昭和62)年4月に国鉄が分割民営化された当時は、平均通過人員が2019年度の3.5倍である663人/日で、急行列車も運行されていました。米子・松江~広島間を結ぶ急行「ちどり」です。列車名は、松江城の別名「千鳥城」に由来します。

 運行は1日1往復で、ダイヤは以下の通りです。

611D:米子 09:55→広島 15:50
612D:広島 08:28→米子 13:58(松江~米子間は普通列車)

 走行距離は242.3kmで、所要時間は早い上りで5時間30分。表定速度(停車時間も含めた平均速度)は44km/h。途中の停車駅は、安来、松江、玉造温泉、宍道、加茂中、出雲大東、木次、下久野、出雲三成、出雲横田、出雲坂根、備後落合、備後西城、備後庄原、塩町、三次、甲立、吉田口(611Dのみ)、向原、下深川でした。

 現在、米子・松江~広島間では高速バスが運行されており(コロナで運休も出ていますが)、おおよそ3時間から3時間半程度で両区間を連絡しています。

 急行「ちどり」は、JR発足から3年後の1990(平成2)年に運転区間が広島~備後落合間に短縮され、木次線への乗り入れを終了。そして2002(平成14)年に急行「みよし」へ統合され、「ちどり」の名称が姿を消しました。

 ちなみに、1974(昭和49)年3月の時刻表を見ると、急行「ちどり」は昼行列車が2往復、夜行列車が1往復、ゴールデンウィークなどの多客期に昼行と夜行の臨時列車が1本ずつと、最大で4往復も走っています。

【了】

【ダイヤグラム】JR発足時の木次線のダイヤ【急行「ちどり」も走行】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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2件のコメント

  1. ほぼ50年前、お盆休みの広島から米子に向かう急行「ちどり」は着席保障の「ワッペン列車」でした。
    親父が奮発してグリーン車に乗った記憶もあります。
    あれだけ、道路が整備されれば陰陽交通はバス、自家用車にシフトするのもやむなしかと…。

  2. えっ、足し算の答えが合わない !
    昼行が2本夜行が1本、多客期の臨時列車に昼行と夜行が1本ずつ。 これで最大4本ってことは臨時の昼行と夜行が同じ日に両方とも走ることは無かった、という意味なのでしょうか