中国育ちの「エアバスA350」誕生 天津の工場から納入の初号機 中国南方航空へ

デビューも中国の航空会社でした。

当初はA330専用も拡張

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天津から納入された中国東方航空向けのエアバスA350初号機(画像:エアバス)。

 ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスが、中国の天津にあるワイドボディ(複通路)完成および配送センター(C&DCセンター。コンプリーション&デリバリー・センターの略)から、初めて同社の旅客機「A350-900」を顧客へ納入したと、現地時間2021年7月21日(水)に発表しました。

 ワイドボディ用C&DCセンターは2017(平成29)年9月に開設。客室の設置、機体の塗装、生産飛行試験、航空機の配送など、エアバス機の完成活動を担当する施設です。当初はA330シリーズのみを対象としていたものの、2019年、中国国家発展改革委員会(NDRC)の何立峰委員長とエアバスが北京で産業協力のさらなる発展に関する覚書に署名。このとき、同施設の能力を拡大し、A350シリーズの完成活動も担当することが発表されました。

 A350は2015(平成27)年から運用が開始された同社の最新旅客機のひとつ。このモデルは、JAL(日本航空)が2019年から導入を開始したことでも知られており、現在、49社から915機の確定発注を受けているといいます。機体には最新の空力設計、炭素繊維の胴体と翼に加えて、新しい燃料効率の高いエンジン(ロールスロイス・トレントXWB)を備えることで、従来機より、燃料消費とCO2排出量が25%削減されているといいます。

 D&Cセンターから発送されたA350は、中国東方航空に納入されました。同社は2021年6月末時点で、9機のA350を含む413機のエアバス機を運航しています。

【了】

天津育ちのA350の全景などなど(写真4枚)

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