【今日は何の日】国鉄再建に向け「地方閑散線のバス転換」が基本方針として決定

9月12日、「日本国有鉄道の財政の再建に関する基本方針」が閣議決定されました。

国鉄の「終わりの始まり」の日

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三重県内を走る名松線もバス転換の対象とされた(乗りものニュース編集部撮影)。

 1969(昭和44)年の今日(9月12日)、「日本国有鉄道の財政の再建に関する基本方針」が閣議決定されました。

 戦後20年が経過し、日本ではモータリゼーションが進むとともに、地方部を中心に鉄道需要が低下し、国鉄の経営は悪化の一途をたどっていました。

 そこで日本政府は「日本国有鉄道財政再建促進特別措置法」を制定、「日本国有鉄道の財政の再建に関する基本方針」を示して経営再建に向けて取り組むこととしました。

 諮問委員会の提言などをふまえ9月12日にその「基本方針」が閣議決定。そこでは、10年間で償却後黒字となるのを目標に設定。そのために経営合理化を図るとともに、「地方閑散線については道路輸送への転換を促進する」と明記されれました。拡大を続けていた国鉄路線網は、縮小に向けて舵を切っていったのです。

 この「基本方針」決定の過程で生まれたのが、いわゆる「赤字83線」と呼ばれる、輸送量が少なく「使命を終えた」とされたローカル線のリストです。その後、1980(昭和55)年の国鉄再建法制定など幾度もの再建計画の中で、この赤字83線は順次廃止され、あるいは由利高原鉄道や南阿蘇鉄道などをはじめ、第三セクターに転換されていくのでした。

 なお、この赤字83線のうち、只見線や烏山線、名松線など15路線は廃止や第三セクターへの転換を免れ、今もJRの路線として存続しています。

【了】

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