ご近所のマイカーにバス回数券で乗車 富山で本格始動の「共助型」乗り合いサービスの特徴は【Merkmal】

富山県朝日町で、乗り合い公共交通サービス「ノッカルあさひまち」の本格運用が始まった。住民がドライバーとなり、自分のクルマで利用者を目的地まで送迎するというものだが、どのような仕組みだろうか。

朝日町・博報堂・スズキが連携

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「ノッカルあさひまち」本格運行記念セレモニーの様子(画像:朝日町・博報堂)。

 富山県の朝日町で2021年10月、公共交通サービス「ノッカルあさひまち」の本格運用が始まった。特徴は、サービスを受けるのも提供するのも住民という「共助型」であること。ノッカルという名前にも反映されているこのサービスは、どのような枠組みで運用されているのだろうか。

 朝日町は富山県の東端に位置し新潟県と接している。人口は1万1355人(9月末現在)。人口減少とともに高齢化が進んでおり、65歳以上の人口の割合は4割を超えている(2015年国勢調査)。

 町内の移動は、コミュニティバス「あさひまちバス」9路線とともに、北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅と町の拠点を結ぶバス「あさひまちエクスプレス」が運行されている。地元の黒東自動車商会(黒東タクシー)もあるが、バスとタクシーのあいだを埋める公共交通としてノッカルが生まれた。

 ノッカルは各集落と中心街を行き来する住民ドライバーのクルマに、移動したい住民が「乗っかる」ことのできるサービスだ。ドライバーは自分のスケジュールに合わせて、近所の利用者をマイカーに乗せて目的地へ送迎する。利用者はドライバーの予定を見て予約し、ドライバーのクルマに乗せてもらって目的地まで移動する。

 1回の利用料金は、1人で乗っかる場合は、あさひまちバスの回数券が3枚必要。これは乗車3回分の600円分だ。2人乗車だと1人あたり回数券2枚(400円)になる。

【写真】「ノッカル」本格運用スタートのテープカット

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