最近よく聞く「MaaS」ってなに? 東急のMaaS戦略担当課長に聞いた 東急がする意義

最近よく耳にする「MaaS」という言葉。いったいどんなものか、それでなにが変わるのか、東急のMaaS戦略を担当している森田課長に聞きました。「MaaS」には社会的な意義、そして「東急」という会社がやる意義がありました。

ひと言で「MaaS」って何ですか?

 近年、多く聞かれるようになった「MaaS(マース)」という言葉。「Mobility as a Service(モビリティ アズ ア サービス)」の略で、鉄道、バス、航空といった交通事業者や通信会社などが各地で実証実験などを進めています。

 なぜいまこうした動きが盛んなのか、そもそも「MaaS」とは何で、それで未来がどうなるのか、東急 交通インフラ事業部でMaaS戦略を担当している森田 創課長に聞きました。

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伊豆急行線を走る元東急8000系電車(恵 知仁撮影)。

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――「MaaS」を知らない人にひと言で伝えるとしたら、どうなるでしょうか?

 クルマを持っていなくても、行きたいところに公共交通だけで行けるようになっているサービス、具体的には、スマホで鉄道、バス、タクシー、自転車といったあらゆる乗りものが予約でき、決済できるサービスでしょうか。

 ヨーロッパにおける、電気自動車を2025年までに普及させよう、公共交通だけで行きたいところに行けるようにしてCO2を削減しよう、といった動きと、開発が進められているクルマの自動運転などを背景に、2015年にフィンランドで始まったものです。

――公共交通で行きたいところに行く、という意味で、「乗り換え案内アプリ」とは何が違うのでしょうか?

「乗り換え案内アプリ」では、移動手段やその料金が表示されても、決済ができません。目的地のホテルなども、すぐには決済できません。

 また「MaaS」をつくる、行きたいところに公共交通だけで行けるようにするには、公共交通の会社との連携が不可欠です。たとえば、時刻表はデータ化されたものが使えるとしても、決済まで行くとなると、きっぷを売る権利などの話になり、かんたんではなくなってきます。

【写真】伊豆で運行されている「各駅停車のスーパーカー」

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