40分の航路に船旅の良さ凝縮 東京湾フェリーに乗る 「グリーン室」が豪華すぎ!
グリーン車ならぬグリーン室がある
東京湾フェリーで運用されているのは、「かなや丸」「しらはま丸」の2隻で、いずれも総トン数3351~3580t、航海速力13ノット(24km/h)の中型客船です。
客室部分は1階と2階に分かれ、1階にはスナックコーナーや売店も設けられています(時間帯によっては非営業)。特筆すべきはスナックコーナー。片道40分程度の短距離航路にもかかわらず、食事メニューが豊富です。筆者(安藤昌季:乗りものライター)が乗船したときは、チーズ入りフライ、サバのからあげ、まぐろのつみれ、くじらのおにぎりといった特徴的な軽食メニューがありました。
魚の旨味が口の中に広がる「まぐろのつみれ」は、温かいお味噌汁も付いてきます。その他、焼きそばや鳥のからあげ、たこ焼き(しっかり温かいもの)、サンドイッチなど、選択肢は豊富です。
グリーン室は豪華な応接室
客室設備は広間に座席が並び、大きな窓から景色を楽しめる開放船室が基本ですが、1室だけ「グリーン室」も設けられています。これは20人分の座席が設けられた個室であり、空気清浄器やテレビも設けられた、本格的な応接室です。
利用するためには、運賃(片道800円)に加え、ルームチャージ料金3000円が必要です(臨時便では開放していないことがあります)。仮に他の利用者がいなければ、1人で20人分の面積を独占することもできます。
東京湾フェリーはその景色も大きな楽しみのひとつ。長距離フェリーなどでは、ずっと海上で変化が乏しいこともありますが、東京湾は日中であれば、クルーズ客船から自衛艦、貨物船まで多種多様な船舶を見ることができます。場所や気象状況によっては、房総半島はもちろん、遠くの富士山も楽しめます。
身近な距離にある本格的な船旅。それが東京湾フェリーの魅力だと、著者は考えています。船旅の良さを体験してみては、いかがでしょうか。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
良い部屋だけどテレビくそ見にくそうw
ルームチャージなのにほかの利用者がいることもあるのかしら?