あまりに「コンコルド」っぽいソ連機「ツポレフTu-144」初飛行-1968.12.31 でも実は”先輩”?
「コンコルド」を上回ってた点、あったんです…!
「コンコルド」より早く初飛行
1968(昭和43)年12月31日は、ソビエト連邦(現ロシア)のツポレフ設計局が開発した超音速旅客機「Tu-144」が初飛行した日です。
1950年代から始まった世界的な超音速旅客機の開発競争において、ソ連では超音速機、旅客機や大型軍用機などで豊富な経験を持つツポレフ設計局が計画を担当。いわゆる”西側諸国”に対抗するように開発が進められました。
結果できあがったTu-144の機体の外観は、西側諸国の「コンコルド」に瓜二つ。そのため、「コンコルドスキー」という不名誉なニックネームが与えられることになります。
ただTu-144は、「コンコルド」の初飛行(1969年3月)より数か月早く初飛行を成功。営業路線への投入も「コンコルド」より先に実施されました(貨物便として)。そして同機の設計スペックも「コンコルド」より上回るものとされています。ちなみに、量産型ではコクピット両側に可動式の翼「カナード(先尾翼)」を備え、離着陸性能を改善するなどの改修が施されました。
ただTu-144は旅客便に限定すると、その運航回数は100回程度と記録されており、屈指の短命旅客機に。16機のうち2機が事故消失となりました.これは、信頼性が低いとされていたなかで、1978(昭和53)年に、燃料漏れによる火災事故を起こしたことが契機とされています。
【了】
コンコルドの最後を思えば信頼性はいい勝負だ