船をチャーターするJR東海…なぜ? フグ・タコ・海鼠腸を結ぶ船
JR東海がいま愛知県で、EX会員向けに船をチャーターしています。その目的、背景を、実際にその船に乗って取材してきました。
名鉄の船とあわせて利用可能
いまJR東海が同社のEX会員向けに、愛知県で船をチャーターしています。
運航区間は、三河湾に浮かぶ日間賀島(愛知県南知多町)と佐久島(愛知県西尾市)のあいだです。
コロナ禍を受けJR東海は、「定番からずらす」ことで密を避けつつ、新たな発見を楽しもうという旅のスタイル「ずらし旅」を提案しています。
そうしたなかJR東海は、それぞれに魅力を持ち名古屋周辺では有名ながら、全国的に知名度が高いとは言いづらい、三河湾に浮かぶ愛知県の離島3島――日間賀島、篠島、佐久島に注目。2021年11月に、様々な宿や観光プランなどをEX会員向けに用意する「EX 旅のコンテンツポータル」にて、「日間賀島・篠島・佐久島 愛知の離島めぐり」を発売しました。
日間賀島はフグやタコで知られ、篠島(愛知県南知多町)は伊勢神宮とのつながりが深い場所。佐久島は近年、「アートの島」として人気になっています。
これらの島を結ぶ船(知多半島の河和港~日間賀島~篠島を結ぶ名鉄海上観光船の定期船、日間賀島~佐久島を結ぶ先述のチャーター船)に乗り放題で、各島でグルメやレンタサイクルがお得に楽しめるクーポンが付属。2日間有効で、価格は大人4300円から4900円というものです。
さて、なぜそこでJR東海が船をチャーターしているのかというと、理由があります。
これら3島は近距離にあるうえ、それぞれに別の魅力を持っており、周遊して楽める観光地なのですが、佐久島だけは西尾市。南知多町の日間賀島、篠島とは直線距離で5km程度しか離れていないものの、定期航路が存在しません。
そこでJR東海が、日間賀島と佐久島のあいだで船をチャーター。周遊できる観光地として成立させて今回、「日間賀島・篠島・佐久島 愛知の離島めぐり」を発売した形です。同プランの発売は、単なる新たな「ずらし旅」プラン、新たなお得周遊プランの登場というだけでなく、JR東海による沿線観光開発の一環でもあります。
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