サバイバル訓練も!? 世界初「737MAXで南極着陸」の裏側 氷河の滑走路へ着陸
ただでさえ寒いだろうに標高1000m超って…ヒエ~!
スマート・ウイングスの「OK-SWB」が初に
ボーイングの主力単通路旅客機「737MAX」が2022年1月28日に、世界で初めて南極大陸に着陸しました。担当機は、チェコのスマート・ウイングスの「OK-SWB」で、ノルウェー北極研究所のメンバーを基地に輸送すべく運航されています。
スマート・ウイングスの公式Facebook投稿によると、フライトはノルウェーのオスロから離陸。チャドのンジャメナ、南アフリカのケープタウンを経由し、南極の北端にあるトロール飛行場に向かいました。
トロール飛行場は1232メートルの高地に位置し、滑走路は氷河の上に作られているとのこと。滑走路の長さは3000メートル、幅60メートルです。なお、路面の氷層は飛行前に入念にチェックされ、ブレーキ動作などが測定されたそうです。
同便がフライトを実施するまでの準備は、数ヶ月を要したとのこと。パイロットは同空港へ離着陸するための訓練を受けた人物が担当したほか、すべてのクルーメンバーは北極向けサバイバルトレーニングを受講。機体にはサバイバルキットも装備されたそうです。
ボーイング737MAXは、ボーイング社屈指のロングセラー旅客機「737シリーズ」の最新派生型。なお同機は2度の航空事故をきっかけに、2019年に全機の運航を一時停止したものの、事故原因と推定される「自動失速防止システム(NCAS)」の不具合改修のほか、乗員への訓練プログラムなどを実施したうえ、2020年末から各国で順次運航が再開されました。
【了】
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