安倍氏国葬で大砲は何発? 陸自の「弔砲」実施部隊に色々聞いた エリザベス女王とは格が違う

迷彩服は着用せず 服装にも規定あり

 隊員の服装に関しても政府が定めた服装を着用すると規定されていますが、通常は自衛官服装規則第5条に記載されている「甲武装」という服装が基準になります。この「甲武装」とは、儀式などに対応するための服装で、制服にヘルメットや白手袋などを着用するものであり、一般的には駐屯地記念行事などで見かけることがあります。

 一方で、1995(平成7)年に逝去した福田赳夫氏の内閣・自民党合同葬の際には、1佐以上の指揮官は第1種礼装(乙)という服装で葬儀に参加したそうです。

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甲武装の一例。写真のような耐弾性のないプラスチック製ヘルメットを被る場合もあれば、戦闘用の88式鉄帽を用いる場合もある(武若雅哉撮影)。

 なお、2022年9月27日に行われる予定の故安倍晋三氏の国葬でも、防衛省・自衛隊は「儀仗」「堵列」「弔砲」を行う予定ですが、実施要領などの詳細は政府の発表次第という回答でした。

 ちなみに、その安倍氏国葬で自衛隊が実施する「儀仗」や「堵列」などの儀礼について、9月13日に日本政府は実施について閣議決定しています。そのなかで「弔砲」は19発を撃つとのこと。これは、自衛隊の栄誉礼や礼砲について定めた実施要綱において、首相経験者への弔砲は19発と定められていることによるそうです。

【了】

【服装にも注目!】大砲ない空母や揚陸艦から弔砲どう撃つ? イギリス海軍のやり方ほか

Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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