幻の阪神高速「泉北線」用地再活用へ JR阪和線の側道 進まない道路計画に対策
阪和線は阪神高速と2層構造のはずだった!?
都市計画決定から17年が経過
大阪市は2022年10月3日(月)、都市計画道路 天王寺大和川線の事業用地について、事業着手が長年滞っていることから、有効活用を図るための市場調査を行っていくと発表しました。
この用地は、JR阪和線の高架化と一体となった都市計画により取得されたものです。この都市計画、もともとは「阪神高速泉北線」が計画されており、「高速道路と阪和線の2層構造」で高架が建設されようとしていました。
結局その計画は、阪神・淡路大震災の影響もあって頓挫。代わりに「JR高架の側道」として、天王寺から大和川まで新たな縦軸を生み出すのが、この都市計画道路でした。
阪神高速の計画廃止に伴い、天王寺大和川線が都市計画決定されたのが2005(平成17)年。しかし市は「今後、様々な関係先と協議、調整を進めていく必要」があるとして、"基本計画検討案"および基本設計の取りまとめから先へ進めていない状況です。
対象となるのは、ほぼ用地取得済みでありながら事業が進んでいない、国道25号から府道八尾線までの区間(天王寺町南~山之内元町)。一部は駐輪場や公園などに転用されているものの、現地はフェンスで囲まれた遊休地が広がっている状況です。
市は11月中に、法人を対象に有効活用法に関する提案を受け付ける予定。そこで得られたアイデアをもとに、別途事業者を選定し、活用事業を進めていきたいとしています。
【了】
残念ですね。 大阪南部は実は結構人口が多く、市内への通勤客も相当な割には南北をつなぐ線が電車、道路どちらも貧弱すぎる。 電車は複々線区間が無く、阪和線、南海線ともに北上した時、市内南部に入った途端にどん詰まりになる。 道路はこれまた、幹線道路が全て夥しい数の信号で分断されている。 社会インフラの整備が途上国のやっつけ状態のままで終わってしまうこの国の一つの典型例。