余市から倶知安へ「後志道」延伸工事中 「新千歳120分圏内」拡大で観光期待も
廃止予定のJR函館本線に代わって、高速道路が整備中です。
余市までは開通済み
札幌から小樽へ伸びる「札樽自動車道」。そこからさらに余市まで「後志自動車道」が伸びていますが、現在さらに倶知安まで伸びる「倶知安余市道路」工区の工事が進められています。
後志道は小樽市街地手前の小樽JCTから分岐し、余市・仁木・共和を経て倶知安へ至る62.4kmの高規格道路です。2018年に余市までが開通済みで、仁木までは2024年度内の開通予定となっています。全線でJR函館本線と並行していますが、北海道新幹線の開通に伴い、長万部~倶知安~小樽間で廃止が決定しています。
さらに倶知安からニセコ・蘭越を経て黒松内で道央道に接続する構想もありますが、まだルートを確定し事業化するには至っていません。道央道の黒松内JCTから黒松内ICまで5.1kmだけ伸びる「黒松内新道」だけが先行開通しています。
さて、「倶知安余市道路」の工事は現在、大部分で準備工が進んでいるほか、橋脚や橋桁も見えてきています。長さ約3800mの新稲穂トンネルは上り線がほぼ完成。下り線も工事に入りつつあります。
後志(しりべし)地方の中心地である倶知安町は近年リゾート開発が進み、ニセコや羊蹄山などの観光地の拠点ともなっています。そこへ新千歳空港や札幌市外から高速道路で直結することで、より多くの観光客を受け入れる基盤となることが期待されています。北海道開発局の試算では、新千歳空港から倶知安へは2時間未満、札幌からは90分とされ、最大20分近い短縮が図られます。
【了】
こうやって道内の鉄道はドンドンと首を絞められていくんだな。それにしても片側1車線の高規格道路は危険だと言われているのに、未だに中央分離壁を造らずにおくつもりなんだろうか。金も前には人命も軽いな。