飛行機のトイレで出たモノはどこへ…実は200km/h超で配管を爆走! でもナゼ? 納得の仕組み

流す際に「シュゴ」っと独特な大きな音を出し飛行機のトイレ。実は旅客が用を足したあとの“モノ”はタンクまで200km/h以上のスピードで配管を駆け巡っています。どのような仕組みで、なぜこんなにも速いのでしょうか。

なぜそこまで“モノ”を高速疾走させるのか

 ジェット旅客機が飛ぶ高度1万メートルは、地上(高度0m)の気圧の5分の1の環境です。そのなかで機内は、旅客が生命活動を維持できるよう、人為的に気圧をあげ、地上環境に近づけられています。ただ、映画やドキュメンタリーなどで飛行機の壁に穴が空き、人や荷物が吸い出されてしまうシーンがあるように、その高い気圧を一気に下げると非常に強い空気の流れが発生します。飛行機のトイレは安全性を保ちながら、この原理を応用しているといえるでしょう。

 A380の場合、全長は73mですが、巨大な客室を持つにも関わらず最前方にも最後方にも化粧室があります。それゆえ、配管も相当な長さになります。しかし、時速130マイルの速度にもなる強い吸引力を用いれば、途中で詰まることなくタンクに“モノ”を納めることが可能です。

Large 20221119 01

拡大画像

ボーイング787の化粧室。この飛行機ではTOTO「ウォシュレット」がついていて、便座横にスイッチがある(乗りものニュース編集部撮影)。

 この形式のトイレは大きな音が出てしまう反面流す力も安定し、吸引力の強いぶん使う水が少量で済むために機体の軽量化につながるほか、臭気まで吸い取ってくれる換気効果もあり、旅客の快適性向上にもつながっています。ちなみに、地上など気圧差が十分でない場所では、バキュームブロワーという装置を使って、タンク内を低い気圧にして対応しています。

 なお、従来の旅客機では、このバキューム式のものではなく、多量の洗浄水を積み、流したあとの水を浄化し再利用する「循環式」のものが主流でしたが、先述のメリットから、新鋭機はバキューム式が一般的になっています。

 ちなみに、JAL(日本航空)の整備士によると、バキューム式のトイレでは、配管が詰まらないよう、定期的に配管を入念にメンテナンスするそう。作業のさいには「非常に強力な溶剤」を用いて、2時間から3時間かけて漬け込みと循環を実施し、ピカピカの状態にしているということです。

【了】

【図解】さっと理解「バキューム」トイレの仕組み

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. イラン海軍の潜水艦が「撃破される瞬間」捉えた映像が公開 3隻の無人ボートが基地を急襲 “米軍史上初”の攻撃
  2. ロシア軍の攻撃ヘリが「飛行中に急襲される瞬間」捉えた映像が公開 背後から「刺客」が忍び寄る
  3. フェリーが「浮上した海自の潜水艦」を発見!日本一深い湾の「レアな光景」捉えたショットが公開
  4. 「最新鋭旅客機」が駐機中に突如“崩れ落ちる”! 前脚が折れ機首が激突…「衝撃の瞬間」なぜ発生? 背景が明らかに
  5. 惨劇なぜ? 旅客機の客室窓が“上空で木っ端みじん” 「乗客の体が吸い出された」戦慄の様子が公開される
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号