東急新横浜線の開業目前で減便…川崎の神路線バス「“高速経由”溝の口~新横浜」今後は?

溝の口駅と新横浜駅の間に、有料道路を経由する珍しい路線バスが運行されています。「南武線沿線→新横浜駅」以外の需要もつかみ盛況ですが、東急新横浜線の開業が迫る中で減便も。この路線はどうなっていくのでしょうか。

新横浜線が開通しても需要は高い? しかし「減便」

 このバス路線が健闘を続けてきた背景には、南武線の沿線である川崎市北部から、新横浜駅があるJR横浜線沿線(港北区・青葉区など)への“ヨコ移動”の難しさにあります。

 横浜市・川崎市の市域は山手に向けて長く伸び、海側の中心部への”タテ移動“手段は充実しています。しかし市境の多くは山間部ということもあり、“ヨコ移動”の事情はもとより今ひとつ。バスが安定して通れる道路自体があまりありません。

 なお横浜市側は、新横浜から川崎市の多摩川沿いまで1本で行ける計画の道路(宮内新横浜線)が2020年に地下鉄高田駅の北側まで延伸しましたが、そこから川崎市側にはつながっていません。

 しかし南武線の沿線からの新幹線利用となると、品川駅からの利用も視野に入る東急沿線と違い、距離的にどうしても新横浜駅を選択することになります。そこで大幅なショートカットができるこのバス路線が重宝されるのです。

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溝の口駅北口に発着するバス(宮武和多哉撮影)。

 こうしたなかで東急新横浜線が開業すると、武蔵溝ノ口~(南武線)~武蔵小杉~(東急線)~新横浜という1回乗換のルートができます。運賃は454円(IC運賃)、乗り換えを含めない所要時間は約18分です。一見すると東急バスの方が不利にも見えますが、南武線の武蔵溝ノ口駅~武蔵小杉間は、ラッシュが激しい南武線の中でも最も混み合う区間であるため、これを避けて座れるバスを選び続けるユーザーも一定数いるかもしれません。

 しかし東急バスは2022年12月1日に、この路線を管轄する新羽営業所の管内でダイヤ改正を実施し、「新横溝の口線」は日中を中心に運転本数を3割ほど削減、最終バスも30分ほど繰り上がります。東急新横浜線の開業まであと4か月。その先の動向次第では、さらなる減便や廃止もあるのかもしれません。「東急バス新横溝の口線」の今後が注目されます。

【了】

【マジ神!】第三京浜経由「溝の口~新横浜」路線バス 地図&車窓(写真)

Writer:

香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。

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