「僻地医療の期待の星」インドネシア待望の最新病院船デビュー 出産&感染症も対応OK
日本を上回る島嶼数と人口を持つ国ですから。
手術室や集中治療室に加え、分娩室や新生児室も完備
インドネシアの造船企業PT PALインドネシアは、2023年1月19日(木)、建造中であった病院船「KRI dr.ラジマン・ウェディオディニングラット」の就役式典をスラバヤの造船所で行い、同船をインドネシア海軍に引き渡したと発表しました。
「KRI dr.ラジマン・ウェディオディニングラット」は、インドネシア国産の大型船であるワヒディン・スディロフソド級病院船の2番船で、2021年1月21日に起工し、2022年8月15日に進水しています。その後、艤装や公試を経てこのたび就役を迎えたそう。
船体サイズは全長124m、幅21.8m、排水量は7290トン。最大速度は18ノット(約33km/h)で、巡航速度は約12ノット(約22.2km/h)。船内には集中治療室(ICU)や高度治療室(HCU)、分娩室、新生児室、手術室、CTスキャン室、レントゲン室、臨床検査室などを備えるほか、さらに各種感染症にも対処可能なよう気圧調整が可能な隔離室も設けられています。
さらに、港湾施設が貧弱な中小離島でも対応可能なよう上陸用舟艇(LCVP)や複合艇(RHIB)も標準搭載しており、船体後部にはヘリコプター発着用の飛行甲板も備えています。
なお船名は、医師であり、かつインドネシア建国の立役者のひとりでもあるラジマン・ウェディオディニングラット医学博士に由来します。
インドネシアは世界最大の島嶼国家であり、赤道を挟んで東西約5200km、南北約1800kmのエリア内におよそ1万7500の島々が点在しています。人口は約2億3100万人と世界第4位の規模で、こういった国情から病院船の整備が進められていました。
【了】
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