挑発ではなく「下手くそ」!? 米無人機にぶつけたロシア軍機を痛烈批判 元パイロットの米上院議員
「無謀で無能な操縦」――つまり?
意図的ではなく技術不足による事故か?
2023年3月14日、黒海上空でロシア軍戦闘機Su-27とアメリカの無人航空機MQ9「リーパー」が接触し、損傷した「リーパー」が墜落した事故を受け、アメリカのマーク・エドワード・ケリー上院議員は3月19日のCNNの放送で、ロシア軍機の操縦能力の低さを指摘しました。
無人機とロシア機の衝突を巡っては、その事故直前、ロシア機が意図的に燃料を投下しながらMQ9に接近するという挑発ともとれる行為が映像に収められています。このため、ロシア機がわざと無人機のプロペラに接触したのではないかという批判も起きています。
しかし、海軍の空母艦載機パイロットとして湾岸戦争に参加し、NASAの宇宙飛行士としてスペースシャトルのパイロットも経験してしいるケリー議員の見解は違うようで、これを「彼(パイロット)は意図的にそうしたわけではなく、無謀で無能であった」としています。
ケリー議員は「私自身、編隊飛行を組めないロシア人パイロットと一緒に飛んだことがあります」と明かし、「この(衝突した)動画を見ましたが、何が起こったのかは明らかです。彼はドローンを見失い、それに激突した。それだけです」と、挑発のつもりがぶつけてしまったとパイロットの技術の低さを批判。「これこそロシア人が現在苦しんでいる損失が非常に大きい理由です」とし、ウクライナ戦でロシア軍の損害が高いとされているのには、こうした個々の技術不足にも原因があるとしました。
なお、米国当局はこの行為を「安全でなくプロ意識に欠ける」と非難。一方ロシア側は「接触していない」と否定しています。
【了】
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