京都市街から「滋賀の北のほう」まで走る路線バス“廃止”へ もう走らない!? 31の停留所が消滅
京都バスが、路線バスの10系統「比良線」(出町柳駅前~朽木学校前)の廃止を発表しました。例年の運休期間中での廃止のため、最終運行は既に終了しています。
最終運行は「既に終了」
京都バスは2026年2月13日、同社が運行してきた路線バスである10系統「比良線」(出町柳駅前~朽木学校前)を、3月15日で廃止すると発表しました。
10系統比良線は、国道367号の通称“鯖街道”を走る路線で、京都市の出町柳駅前停留所から、滋賀県境を越えた先の朽木学校前停留所(高島市)までを結んでいました。走行ルートは長大で、京都府と滋賀県の境に位置する「途中越(とちゅうごえ)」や、滋賀県内の「花折(はなおれ)峠」といった山岳区間も走る系統です。
また、比良線は冬季や平日の運行がなく、これまで毎年3月16日~12月15日までの土休日のみ運行(休日ダイヤとなる8月14日~16日は運行)していました。さらには1日に往復1本しか走らないため、バスファンなどからも“レアな路線”として親しまれています。
しかし、京都バスは2026年の比良線の運行を行わない方針を固め、例年の運行開始日の前日となる3月15日(日)をもって廃止することを決定しました。京都バスは廃止の理由を「深刻な運転士不足の影響」としています。
このため、比良線は昨年2025年12月15日(月)の運行分で実質的な廃止を迎えました。同社は発表に際し「長きにわたり、ご愛顧いただきありがとうございました。ご利用いただいておりました皆さまには大変ご不便をおかけいたしますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます」とコメントしています。





これだけ路線バスや地方の鉄道の運転士の壊滅的な不足が続いているのに、国は全く対策を打とうとしない。しかも補助金は削減を続けている。カネがないのかと思いきや無駄の極みである防衛費は大増額。
それではなぜ国は公共交通を弱体化させるのか。その答えは極めて簡単でしかしセンシティブ。
クルマを増やしたいから。
クルマが増えて儲かるのは実は自動車や関連メーカーだけではない。渋滞するから道路を次々と作らなければならない。建設会社も儲かる。信号や標識のメーカーも儲かる。置き場所を確保しなければならないからそうした業者も儲かる。
それと石油消費も増えるからガソリン販売会社も儲かるし産油国にも顔向けができる。
とにかくクルマはすそ野産業がとてつもなく広くでかいのだ。
対して鉄道や路線バスといった公共交通は利用したらそれで終わり。すそ野産業というものがほとんどない。
しかも輸送効率というものが極めて高い。少ない人員や車両等の設備で一度に数十人から数百人を輸送することができてしまう。
あるシンクタンクの試算では、マイカー利用者の10パーセントが公共交通に移行するだけで全国に70万人の失業者があふれ出るという。
国が公共交通を「意図的に」衰退させるのにはこうした背景がある。
しかし、こうした安易なクルマ頼りの産業構造にしてしまったのは歴代の政権だったのではないか。
今の日本は小売店を筆頭に全産業での人手不足で外国人頼みの現状。しかし公共交通を拡充すれば、浮いたクルマ関連の人員をそうした産業に振り向けることもできる。渋滞が減れば人や物の移動・流通が効率化でき、全体で見れば生産性も上がる。エネルギー消費も減らすことができる。
こうした大局的な観点を持つ政治家が与野党を問わず皆無に等しいのが実情だ。