ウクライナ戦に新投入→翌日に破壊!? ロシア最新鋭の自走迫撃砲 待望の切り札だったはずが
正確な情報は明らかとなっていませんが、ロシア軍が投入したばかりの自走迫撃砲2S40「フロックス」が撃破された可能性のある動画がSNSで投稿され話題となっています。
2S40「フロックス」と思われる車両の動画が投稿される
ロシア軍がウクライナ方面に投入した新型自走迫撃砲である2S40「フロックス」が、投入の翌日である2023年10月6日に破壊された可能性があることが、SNSに投稿された自爆ドローンの映像で明らかになりました。
「フロックス」はロシアの軍需企業であるロステック傘下のウラルワゴンザヴォドが開発した自動砲で、ロステックは2023年10月5日に同車をロシア軍へ供給したと発表したばかりでした。
特徴は、オフロードトラックであるウラル-4320系のシャーシに、車載用に新たに設計した120mm迫撃砲を搭載した自走砲であることです。
速射性に優れる迫撃砲弾と、通常の火砲で発射される通常砲弾の両方が発射可能で、ロシア製以外にも北大西洋条約機構(NATO)規格の砲弾が発射できるといわれています。射程距離は使用する砲弾の種類にもよりますが10~13kmとみられています。
車載した砲は、戦場に急行後すぐに射撃体勢を整えることができ、射撃支援後は即離脱することもできるようです。さらに間接射撃のほか、目標に照準を合わせた直接射撃も行うことが可能で、ロステックは機動性と汎用性に優れる自走砲であるとアピールしています。
SNSに投稿された動画は、ウクライナ南部のへルソン地区で攻撃を行った際にドローンに搭載したカメラで撮られたもので、車両がトラック式で後方には「フロックス」に似た砲塔を搭載しているのが確認できます。そのため、ウクライナほか一部の欧州メディアでは、「フロックス」が戦場投入からわずか1日で破壊されたと報じています。
しかし、不鮮明な動画で体当たりしたシーンが映されているのみで、同車両でない可能性もあります。また、偵察が難しい地域のようで損傷状況についても不明のままです。
ただ、ウクライナ侵攻後のロシア軍では、運用可能な自走榴弾砲と迫撃砲の不足が指摘されており、その両方の役割を担える「フロックス」は、納入直後にも関わらず最前線へ投入されている可能性は高いとみられているようです。
【了】
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