リニアの地下空間を「コンサートホールにしよう」社員発案で実現! JR東海社長もノリノリ演奏 二度と見られない!
いざ迎えた当日は大盛況!
迎えた当日、天気は日光が底面まで降り注ぐ晴れで、家族連れなど2400人近い市民が足を運ぶ結果になりました。底面のステージの席はリハーサル中に埋まり、立ち見が出る状況に。
その時の楽団の雰囲気は、JR東海の丹羽俊介社長(同社音楽クラブ会長)によると「思ったよりもいい音が出ている」「観客の熱気がすごい」というものだったとか。思い付きのような「音楽会」は、思いもよらない「嬉しい誤算」(丹羽社長)となり、みな演奏がしやすかったといいます。
コンサートでは、地元である相原高校、相模原弥栄高校などの演奏も行われました。相原高校はもともとこの工事現場の地に校舎や演習農場がありましたが、2019年度から橋本台へ移転するなど縁が深い存在です。
会場は手拍子や拍手のなかアンコールも行われ、16時台までたっぷり演奏プログラムが続けられました。鉄道にちなんで、東海道新幹線の車内チャイムにも採用されたキャンペーンソング「会いに行こう」や「鉄道唱歌」、「銀河鉄道999」なども演奏されています。
プログラム最初のJR東海音楽クラブの演奏では、丹羽社長みずからトランペットを担当。楽団の最後列に目立たず座り、淡々とアンサンブルをこなしていました。トランペット歴は長く、中学生の時に吹奏楽部に入部して担当してからの付き合いだとか。大学までたずさわり、入社後の多忙な時期を経て、15年ほど前にふたたびトランペットを吹くようになったといいます。ちなみに幼少時は野球少年だったものの、中学校に野球部が無かったことが、吹奏楽部に入ったきっかけとのこと。音楽は「人生に潤いをもたらしてくれるもの」と、生き生きとした表情で語っていました。
盛況に終わったコンサートですが、今後このようなイベントが行われることはありません。先述のとおり、いよいよこの空間で、本格的な駅施設の建設が始まるからです。宮殿のようにそびえ立つ鉄骨組みの「支保工」(掘削面を留める壁が倒れないように支える)の風景も、少しずつ埋められ消えていくことになります。
【了】
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