超斬新!驚愕の「全席フルフラットシート」新航空 機内に潜入! あふれる“富豪の普段使い”狙い感

「全席フルフラット」の新航空、ほかの航空会社と比べると?

 客席は横2-2列の配置で、A319のエコノミー席である横3-3列と比べて、ゆったりしています。

 シートは上質の生地を使い、フルフラットになるのは、ビジネスクラスそのもの。しかし、ビジネスクラスでも流行りの完全個室に近い仕様ではなく、間仕切りはヘッドレスト程度までの高さしかありません。ひじ掛けも、ほかの航空会社のプレミアムエコノミーとほぼ同じ仕様です。

 高い間仕切りがないために、客室前方から後方まで一望できます。加えて白色を基調に多くの色を使わない内装が、「シンプル」な印象を与えるのでしょう。これにより、機内は落ち着いた雰囲気を醸し出してもいました。

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「ビヨンド」外観、および機内など(清水次郎撮影)。

 ビヨンドが狙う乗客は、富裕層の中でもレジャーとして旅行することを“特別な日”ではなく、むしろ旅行を日常のイベントの一つとして楽しむ人々なのでしょう。このため機内は派手な装飾を避け、日常に通じるよう、あえてシンプルにしているように見受けました。

 今後同社は日本を含むアジア路線にも参入予定です。マレ~ソウル(韓国)線の就航は公式HPでは色濃いものですし、今後マレ~関西線への就航も計画し、ビヨンドは5年間で32機の航空機と60の目的地を追加する予定といいます。将来的にはA319の姉妹機ながら、大きく胴体延長が図られた派生型であるA321を導入し、68席のプレミアムシートを搭載するとしてもいます。

 気になる日本への就航はいつと聞いたところ、「2025年頃と思う」とのことで、明確なスケジュールでない感触も受けました。しかし、日本就航が実現したら、どれほどの乗客が乗るのでしょうか。搭乗率はその時の日本の経済状勢を反映することにもなるかもしれませんが、あらゆる意味で注目を集める新航空会社となることは間違いなさそうです。

【了】

【写真特集】スゴイ! これが「全席フルフラット」航空の客室です

Writer: 清水次郎(航空ライター)

飛行機好きが高じて、旅客機・自衛隊機の別を問わず寄稿を続ける。

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