東武東上線「大山駅高架化」どうなった? 商店街の下町情緒が変化する「2つの計画」とは

商店街の周辺で解体工事が進んでいます。

2021年に事業化

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大山駅(乗りものニュース編集部撮影)。

 東京都板橋区の東武東上線の大山駅周辺で、駅と線路を高架化する事業が進められています。

 完成すれば、8か所の踏切が除却されます。アーケード商店街「ハッピーロード大山」の入口前をのっそりと電車が横切っていく風景は見納めとなります。

 もうひとつ同時進行しているのが、東武をまたいで整備される都市計画道路「補助第26号線」です。東京都道「鮫洲大山線」に指定されていて、環6と環7のあいだを、都内南北に抜けていくことから”環6.5”の異名もあります。「中野通り」などとして大部分は完成していますが、世田谷区内や板橋区内で事業中区間があります。

 大山駅周辺では、川越街道(国道254号)まで、北からは「健康長寿医療センター」までが開通済みですが、その間の区間がまだ繋がっていません。ここは高架化とあわせて進められます。

 高架化の都市計画決定と環境アセスメントは2019年に完了し、2021年事業化。現在どこまで進んでいるのでしょうか。

 高架化工事は、今の線路を北側に移設し、まず川越方面の部分を完成させ、その後川越方面の仮線があったスペースに池袋方面の高架を仕上げるという順番になります。

 つまり線路北側の用地取得が必要になってきます。現在はもっぱらその用地取得の段階となっています。まだ現地で「フェンスで囲まれた更地」は見えてきていません。

 いっぽうで、商店街を貫いて川越街道と中山道をつなぐ「補助第26号線」は、その準備が着々と進んでいます。「クロスポイント」と位置付けられる中間部で、アーケード両側を更地にする工事が進んでおり、アーケード屋根が東西に分断されるのも時間の問題となっています。この地区では2つの高層マンションが誕生する予定。いっぽう川越街道側では、「ピッコロ・スクエア周辺地区」として、商店街を残しつつ老朽化した建物を更新していく計画となっています。

 東武鉄道は「2030年度の事業完成」に向けて事業推進するとしています。

【了】

【「東武東上線 大山駅高架化」概要と完成イメージ】

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