大分ホーバークラフト最終船が到着!「全数そろった」運航開始は? 1番船は事故で破損

フーシ派による海上テロの影響がここにも。

3番船「Tanso」とともにイギリス人技術者も来日

 大分県が、大分空港(国東市)~大分市間に就航を計画しているホーバークラフトの3隻目「Tanso」が2024年2月15日、大分港に到着しました。

 ホーバークラフトは、大分空港のアクセス改善を図る目的で導入が計画されたものです。メーカーはイギリスのグリフォン・ホバーワークで80人乗り、最高速度は45ノット(約83km/h)出ます。これにより、大分空港と大分市を最短約30分で結ぶ予定です。

 当初の計画では1か月ほど早く到着する予定でしたが、イエメンを拠点にする親イラン武装組織「フーシ派」の活動活発化で紅海周辺の情勢が悪化したことにより、スエズ運河を使わずアフリカ南端の喜望峰周りとなったため、日本への回航が遅れたそうです。

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大分港に姿を現したホーバークラフト「Tanso」(伊藤洋平撮影)。

「Tanso」は15日午前9時すぎ、貨物船に載せられて大分港へ到着。午後2時前に貨物船備え付けのクレーンで海面に降ろされると、大分港西大分地区に建設中のホーバークラフト旅客ターミナルに向け、自力航走していきました。

 すでに1番船「Baien」、2番船「Banri」は納入済みで、今回の3番船「Tanso」で大分県が購入したホーバークラフトは、全船が揃った形になります。

 外観デザインは3隻とも白地に赤のアクセントと、側面を中心に紺色の星をちりばめたものですが、先頭部は3隻それぞれ異なるデザインになっています。具体的には1番船「Baien」が白地に赤色のライン。2番船「Banri」が白地に赤色の半円(先端向き)、サイドから紺の「ゆらぎ」模様。3番船「Tanso」が白地に赤色の半円(コクピット向き)と、取り囲む同心円状の赤・橙のグラデーションです。

 なお、1番船「Baien」が2023年11月8日に衝突事故を起こし、現在、修理待ちの状況です。これについても、今回3番船の回航とともにイギリス人技術者が来日したそうで、このあと詳細な調査を行ったのち、交換部品などを発注。それらが日本に到着するのを待って修理を行う予定とのこと。
 
 そのため、現段階では早くても3月後半から修理が始まることから、現段階では修復完了の時期は未定という回答でした。

 運航は、北九州市を拠点に全国でタクシー事業や旅客船事業を展開している第一交通産業が新たに設立した「大分第一ホーバードライブ」が担い、2024年秋に就航する予定です。

【了】

【まもなく完成!】真新しいホーバークラフト旅客ターミナル「Tanso」の後ろ姿も(写真)

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