110余年越し!? 京都の市街地に「踏切遮断機」が新設 幹線道路との交点、でも“一時停止は不要”

青なら止まらなくていいよ!

京都のど真ん中の踏切が踏切らしく

 京都の市街地のある踏切が、一気に物々しい姿になるかもしれません。市内で軌道(路面電車)の「嵐電」を運行する京福電気鉄道は2024年3月1日、中京区の西院(さい)駅に隣接する踏切に、遮断機を設置すると発表しました。

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京都市街を走る嵐電(画像:写真AC)。

 現場は京都の四条通と嵐電が交わる踏切です。四条通は車道4車線の両側に自転車通行帯、そして歩道が備わる幅の広い幹線道路となっているほか、近くには阪急京都線の西院(さいいん)駅もあります。

 嵐電の踏切には踏切信号が設置されており、これまで遮断機はありませんでした。京福電気鉄道によると、遮断機がつくのは1910(明治43)年の開業以来、初めてではないかとのこと。

 ここは、歩行者が接近中の電車の直前を横断したり、クルマの停滞の一因になっていたりと、安全上の課題がある箇所だったといいます。京福電気鉄道によると、以前から重ねてきた関係各所との協議が整い、人・クルマ・電車それぞれが安心して通行できる環境を整備することにしたといいます。

 踏切遮断機は車道用に屈折式が4か所、そして歩道用4か所の計8か所を設置。このほか踏切支障報知装置(押しボタン式)を4か所、異常時に電車を自動停止させるATS装置を2か所設置するほか、遮断機を設置する中央分離帯を設けるため四条通の東西約100mに渡って区画線を引き直すそうです。

 なお、この踏切は信号に従うため、クルマは青信号であれば踏切の手前で一旦停止せずに通行が可能です。遮断機がついても、この運用は変わらないといいます。

 一連の工事は3月上旬から始まり、3月末には供用開始の見込みです。

【了】

【ここか!】京都ど真ん中、100年以上ぶりに「遮断機」がつく踏切(地図/写真)

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コメント

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1件のコメント

  1. 60年近く前、当時の国鉄山陰線(現JR嵯峨野線)がまだ高架になっていなかった頃は、線路が横切る四条通には大きな踏切遮断機がありました。
    もちろんほかの東西に走る道路にも踏切遮断機がありました。
    近くに住んでいたので、四条通の踏切へはよく蒸気機関車を見に行ったものです。
    嵐電と同じ京福電鉄の叡電も東大路通に踏切遮断機があります。