「成田空港はときに世界屈指の着陸の難所に…」なぜ? 操縦桿を鬼操作 パイロット視点の「圧巻映像」とは
これぞプロの技術…!
強敵「南西の横風」
羽田空港につぐ国内2位の発着回数を有する成田空港。実はこの空港、ときに「着陸の難所」となることで知られています。そのような状況下のコクピットの様子はどのようなものなのでしょうか。
とある国内航空会社のパイロットたちは、成田空港を次のように説明します。
「成田空港は気流が悪く、ものすごく操縦に技術を求められることもある空港です」
「当社の就航空港のなかではもっとも難しい空港で、特に空港周辺で南西の風が吹いた際は世界でもトップクラスです」
成田空港の滑走路は2本。ほぼ南北を向く形で、平行に滑走路が備わっています。開発当初はこのほかに、横風用滑走路が設置される予定でしたが、さまざまな理由から実現しませんでした。そのため横風が吹いた際も、制限範囲内であれば、パイロットはさまざまな準備をしたうえ、滑走路への着陸にトライしなければなりません。
動画共有サイト「Youtube」上でパイロット目線での動画を公開する「Air-Clips.com」では、この着陸シーンを、パイロット視点から紹介。A滑走路北側(16R)へ着陸する「ジャンボ・ジェット」、ボーイング747-400貨物機の着陸シーンが公開されています。シビアな条件のなか、機長が細かく操縦かんを操作しながら、冷静に着陸する場面を見ることができます。
なお、横風時の着陸では、カニ歩きのように機首を横に向けて進入する「クラブ方式」と、機体を傾けながらラダーを逆方向に踏み込み着陸する「サイド・スリップ方式」などがあり、このふたつを組み合わせた方式などで着陸に挑むことが多いのだとか。また、適切なスピードを保たないとパス(降下角度)をキープできないので、着陸直前は、速度のコントロールにも注意を払う必要があるとのことです。
【了】
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