「日本一のモグラ駅」に行くための特急とは? 国鉄型が“最後の力走” 乗った人も力走が必要!?
階段いつ終わるの……で、さらに戻るの!?
トンネル内にある地下ホームと駅舎の標高差は約70mもあり、階段の途中には休憩できるようにベンチまであります。土合駅が開業した当初、ホームは地上だけにありましたが、1960年代に上越線が複線化された際、下り線が新清水トンネルとして設けられたため、このような標高差が生まれることになりました。
階段を上りきると、さらに24段の連絡通路階段(長さ143m)があり、ここを通り抜けてようやく地上の改札口に到着しました。地上にある駅舎は、谷川岳をモチーフとした三角屋根となっています。
下りホームから地上改札までの往復に約20分を要するため、引き続き越後湯沢まで乗車する場合、30分の長時間停車でも地上部分を見学する時間はあまりありません。駅構内の見学はギリギリとなる点は注意が必要です。ただ、土合駅に「谷川岳もぐら」で到着し、「谷川岳ループ」で戻るのであれば、ゆっくりと見学できます。
越後湯沢から大宮行きの「谷川岳ループ」は、地上に位置する土合駅の上りホームに到着します。その後、急勾配を緩和するために線路を一周させるループ線を通り、車内や湯檜曽駅ホームから、「これから走る線路」や「これまで走ってきた線路」を見ることができます。
土合駅に停車する普通列車の本数は少なく、定期列車は10本しかありません。この「谷川岳もぐら/ループ」を利用すれば、停車時間を活用して駅の見学を効率的に楽しむことができます。
「谷川岳もぐら/ループ」は今後、2024年7月20日(土)・21日(日)、9月7日(土)・8日(日)、9月28日(土)・29日(日)に運転される予定。7月中の使用車両は国鉄型の185系ですが、9月からE257系に変更されます。8月以降、185系は臨時列車に充当される予定がなく、臨時特急としては最後の力走になるかもしれません。
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