間もなく竣工「韓国イージス艦version2.0」弾道ミサイル搭載ってどう使うの? 軍&政府の意図は

VLSは独自開発の国産品を搭載

 なお、海外報道によれば垂直発射システム(VLS)は計88セル。アメリカのロッキード・マーティン製Mk.41と韓国が独自開発したK-VLS-Iに加えて、ハンファ・ディフェンスなどが開発した最新型「K-VLS-II」の3種類が装備されると見られています。

 Mk.41にはアメリカ製の艦対空用ミサイルである「スタンダード」SM-2や同SM-6の搭載能力を持たせ、K-VLS-Iには国産兵器である艦対地巡航ミサイルの「海星2」、対潜ミサイルの「赤鮫」、そしてRAMを置き換える近距離対空ミサイル「海弓」を搭載するといった形になるでしょう。

 そして、新たに搭載するK-VLS-IIには、艦対地弾道ミサイル(後述)や開発中の長射程艦対空ミサイル、超音速対艦ミサイルなどの搭載を想定していると考えられます。K-VLS-IIは大型ミサイルを搭載するため、1セル当たりのスペースが広くなった一方、世宗大王級に比べて船体は大きくなったもののVLSセルの総数は少なくなった可能性があります。

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搭載する5インチ砲を射撃する韓国海軍のイージス駆逐艦「ユルゴク・イ・イ」(画像:大韓民国海軍)。

 ちなみに、近接火力システム(CIWS)は世宗大王級に装備されたゴールキーパーから、20mmファランクス2基に改められました。対艦ミサイル(SSM)「海星」の発射筒は4連装2基です。

 対潜戦では、独自開発した先進統合ソナーシステムを搭載し、敵潜水艦や魚雷などの水中脅威に対する探知能力が大幅に向上し、長距離対潜魚雷と軽魚雷によって潜水艦への攻撃を行います。さらに2024年から導入されるヘリコプター、MH-60R「シーホーク」が搭載でき、これらを組み合わせて対潜水艦作戦を行います。

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