ロシア軍に過去最大級の損失?「重要な弾薬庫」相次ぎ壊滅か 英国防省が衛星画像を公開

無人機の長距離攻撃に苦戦?

3か所の重要な弾薬庫が破壊される

 イギリス国防省は2024年9月29日、ウクライナ軍に攻撃されたロシア南部のティホレツクと北西部のトロぺツある弾薬庫の衛星画像を公開。被害状況に関する分析を発表しました。

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ロシア軍の2S19「ムスタ-S」152mm自走榴弾砲。ウクライナの戦場では砲兵が重要な役割を果たしている(画像:ロシア国防省)。

 ウクライナ軍は2024年9月20日から21日にかけて、これらの弾薬庫を無人機で攻撃し、大きな被害を与えた模様です。9月18日には、トロペツにある別の弾薬庫が破壊されており、今回の攻撃はそれに続くものとなります。

 イギリス国防省は、今回の攻撃で、屋外とバンカー(掩体)に貯蔵されていた少なくとも3万トンの弾薬が「ほぼ確実に破壊された」と指摘。消耗戦で重要な役割を果たす砲兵や、小火器弾薬の供給に混乱を引き起こすとの見解を示しています。

 合計3か所の弾薬庫で破壊された弾薬(北朝鮮から供給された砲弾も含む)の総トン数は、ロシア軍がウクライナへの全面侵攻を開始して以降、最大規模と分析しています。

 9月に入り、立て続けに起きた弾薬庫への攻撃は、ロシア軍がウクライナ周辺で多層防空体制を構築しているにも関わらず、無人機の攻撃に苦戦していることを示すと指摘。ロシア軍が追加攻撃を恐れて弾薬庫を分散させれば、既に限界に達している兵站輸送に更に負荷がかかる可能性が高いとしています。

【了】

【衛星画像】まるごと壊滅したロシア軍の弾薬庫の被害状況

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