「中国製旅客機」まさかの国に売れるかも? 「欧米のお墨付き」まだだけど…どこが買うの?

中国のジェット旅客機「C919」が新展開を迎えました。欧米の実用化基準をクリアする前段階にも関わらず、ある国の航空会社が購入するかもしれないのです。

欧米からの「お墨付き」はまだ未取得

 ボーイングやエアバスといった大手航空機メーカーに対抗すべく、中国が生み出したジェット旅客機「C919」が2024年9月に新展開を迎えています。このC919は、グローバルスタンダードである欧米の実用化基準をクリアする前段階ですが、遠く離れた国の航空会社が購入を希望しており、同時にその「遠方」との商談も注目のキーワードとなっています。

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シンガポール航空ショーでのC919(相良静造撮影)。

 中国が自分たちで開発したとするジェット旅客機C919は、150~170人乗りでエアバスA320とボーイング737という世界的ベストセラーと同クラスの小型ジェット機です。

 C919を中国はA320と737のライバルにしようとしていますが、現状でこの機は、欧米の「型式証明」という、その飛行機のモデルが一定の安全基準を満たしているかどうかを審査する、“お墨付き”を取得していません。そのため、現状では中国の「型式証明」を取得のうえ、同国内の航空会社の国内線に使用するといった使われ方が主流です。

 しかし、中国は2024年2月のシンガポール航空ショーでC919を公式海外デビューさせ、海外進出への決意表明を印象付けました。同航空ショーではチベット航空から40機の受注も発表されています。このほかブルネイのギャロップエアの購入も伝えられています。

 そして、今回購入を検討していると新たに報じられたのが、ブラジルのトタル・リンハス・アレアスというチャーター航空会社です。

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