ロシア軍の「恐るべき兵器」を複数撃破? 背後から攻撃する緊迫の映像をウクライナが公開

2両撃破される映像は珍しい。

ロシア軍の「TOS-1A」2両を撃破か

 ウクライナ国防省は2024年11月8日、ロシア軍の車両「TOS-1A」を2両撃破したとする映像を公開しました。

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ロシア陸軍のTOS-1A。車体はT-72戦車のもの(画像:ロシア国防省)。

 この「TOS-1A」は、T-72戦車の車体に燃料気化爆薬(サーモバリック)弾頭ロケット弾の発射装置を搭載した車両です。サーモバリック弾頭は、固体の化合物を気化させ、粉塵と強燃ガスの混合気体を作り出す気体爆薬です。
 
「TOS」はロシア語で「重火力投射システム」を指し、元々はソ連がアフガニスタンに侵攻した際、ゲリラに悩まされた戦訓に基づいて開発されました。発射機(ランチャー)には直径220mmのサーモバリック弾頭ロケット弾を最大24発搭載し、連射も可能です。

 比較的近距離から人員や軽装甲車両、建物などを爆風で制圧するための車両ですが、強靭な装甲を備えた戦車などへの攻撃には向いていません。また、フル装填した24発は最短6秒で撃ち尽くし、再装填には時間を要する欠点があります。
 
 ウクライナ軍は、これまでも「TOS-1A」を撃破する映像を公開しており、主に移動中や装填中を狙い、自爆ドローンなどで攻撃しているようです。
 
「TOS-1A」はCBRN(化学・生物・放射性物質・核)防護部隊に配備されている特殊な車両で、少数の配備にとどまっています。ロシア軍はこうした貴重な車両を失い続けているようです。

【了】

【画像】ロシア軍の「恐るべき兵器」が撃破される瞬間

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