鉄道の運転手は、出発するときに『出発進行!』と言わないときがある!?

出発信号機がいくつも並ぶことも!

出発信号機の例として、もうひとつご覧ください。成田線成田駅(千葉県)の出発信号機です。信号機が並びややこしいことになっていますが、鉄道では珍しくない風景です。

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右から「5番線用松岸駅方面への出発信号機」「5番線用我孫子駅方面への出発信号機」「6番線用我孫子駅方面への出発信号機」という意味。松岸駅は銚子駅の隣駅だ。

駅によってはこうした出発信号機ではなく、閉塞信号機という別タイプの信号機が設置されている場合があり、その際も「出発進行」ではなく「第三閉塞進行」といった別の言葉で、信号の確認を行います。また特に信号機が設置されていない駅も存在し、運転士はこの場合、出発に伴う安全確認を行うのみで、特に言葉を発しません。

新幹線で「出発進行」はありえない?

以上は、線路脇に信号機が設置されている路線での話です。信号が運転台に表示される山手線や新幹線ではそもそも出発信号機が存在しないため、「出発進行」とは言いません。

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初代新幹線0系の運転台。新幹線は、速度計に出してよい速度が表示される「車内信号方式」を採用しており、信号の表示も色ではなく数字で行う。写真で速度表示の上にある○内に制限速度が表示され、左から「×(停止)」「30」「70」「120」「170」「220」と点灯する。

列車が駅から発車可能な状態にあるとき、出発信号機は「進行」表示の場合が多く見られます。つまり、運転士が「出発進行!」と言って列車を発車させる場面が多く見られます。そのため、「出発進行!」=「出発します!」という一種の慣用句になってしまったのかもしれません。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

5件のコメント

  1. ちょっと知識があれば分かることです。観察力も必要。常磐線日暮里下りの発車時には、「第二場内進行」(三河島の場内信号機)がふつう。阪急塚口は、特急が通過時に「出発進行」と喚呼。難しいはなしでは無いので、もうすこし
    世間に広まってほしいですね。とくに、「何とか鉄」と呼ばれるヒトはこれくらいの知識は。

  2. 本文はだいたいあってますが、この見出しを書いた編集者! 運転手ではありません。「運転士」です! 細かいことですが、こういう間違いが全体の信用を低下させてしまいます。くれぐれもご注意を。

  3. 出発進行とは、ポイントなどが有る駅で、ブラットホーム前方にある、「出発信号」が「進行/青信号のこと」になったとき、指さし確認する言葉です。ついでにプラつとホーム手前の信号は、場内信号で「場内、注意」などと確認しています。ポイントの無いだけの駅には、そもそも「出発信号」が無いので、出発進行とは、言いません。ですから駅の無いところの信号では、「進行」とか「注意/橙」などと言っています。

  4. もう少し細かく言うと、信号は「表示」ではなく「現示」です。合図は「表示」です。

  5. コメント民揚げ足の撮りすぎ。
    まぁ、中の人にしたら言い間違いなど許されないかも知れんが。