続く危険薬品のトラブル 列車持込NGの物とは?

「弾丸」「臭いもの」「死体」、どれが車内持ち込みOK?

 鉄道に持ち込んで良いもの、ダメなもの、いろいろ定められています。例えば、「世界一臭い食べ物」といわれる「シュールストレミング」はどうでしょう。

 この場合、ただ缶詰を持ち込むだけならOKですが、缶を開けて車内で食べるのはNGの可能性が高いです。JR東海の旅客営業規則では、以下のように定められています(内容は他のJR会社も基本的に同様)。

「危険品、暖炉・コンロ、動物、死体、不潔なもの、臭気を発するもの、他のお客さまに危害を及ぼすおそれのあるもの、車内などを破損するおそれのあるものなどは車船内への持ち込みはできません。※少量の小鳥、小虫類、初生ひな、魚介類でケースに入れたものは除きます。」

 盲導犬など、また小型の動物をケースに入れて運ぶ場合は持ち込めることもあります。

 では「弾丸」はどうでしょうか。

 実はこれはOKだったりします。先述の「危険品」に該当する品物ですが、「銃用実包又は銃用空包で、弾帯又は薬ごうにそう入し、又は振動・衝撃等によって発火するおそれのない容器に収納した200個以内のもの。」ならば適用除外で持ち込み可能です。

 スーツケース2つとリュックサック1つを、ひとりで持ち込むのはどうでしょうか。

 これは、リュックサックが「身の回り品」といえるサイズならOKですが、そうでなければNGです。旅客営業規則では以下のように、原則として荷物は1人2個までと決められています。

「携帯できる荷物で、タテ・ヨコ・高さの合計が250センチ(長さは2メートルまで)以内、重さが30キロ以内のものを2個まで持ち込むことができます。(ただし、傘、つえ、ハンドバックなど身の回り品は個数に数えません。)」

 車内でたくさんの荷物を抱えた人をたまに見ますが、ホントはダメなのです。

 ただ自転車、サーフボードといったスポーツ用品や楽器、娯楽用品には必ずしもこれが適用されず、袋に収納するなどすればサイズが超えても持ち込める場合もあります。

 たとえこうした規則に違反しなくとも、車内での荷物の扱いはくれぐれもご注意下さい。荷物がぶつかった、キャリーバッグが道をふさぎ転んだなどのトラブル、しばしば発生しています。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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