夜行高速バス「はかた号」に個室登場 ライバル対抗の答えは高級化
新「はかた」号で消えた座席とそこに見える方向性
この新しい「はかた号」の車両は、従来車と比較し大きく変わった点があります。従来車は「プレミアム」「ビジネス」「エコノミー」という3クラスの座席がありましたが、新車は安価な「エコノミー」がなくなり2クラスになったことです。
従来車の「エコノミー」は2階建てバスの1階に設けられ、4列シートが並ぶものでしたが、その代わり運賃は8300~12300円と安く抑えられていたのが特徴です。
以下に「はかた号」と、東京~福岡間における各交通機関の運賃、所要時間についてまとめました。
・新「はかた号」プレミアムシート:17000~20000円、約14時間半
・新「はかた号」ビジネスシート:12000~15000円、約14時間半
・旧「はかた号」エコノミーシート:8300~12300円、約14時間半
・新幹線「のぞみ」指定席:22950円(通常期)、約5時間
・全日空(羽田~福岡):41100円(通常期)、約1時間50分
・ジェットスター(成田~福岡):6490~29990円(届出運賃)、約2時間10分
・夜行高速バス「Lions Express」(池袋~福岡、4列シート):8300~12300円、約14時間半
航空機は時期によって運賃に幅があるため簡単に比較することは難しいですが、LCCのジェットスターの場合、2014年11月15日(土)に福岡から成田へ行き、16日(日)に成田から福岡へ戻る場合、搭乗する便にもよりますけれども、運賃は手数料込みで往復2万円かそれ以下です(2014年10月22日16時現在)。
安さに勝るLCCや4列シートの高速バス、早さに勝る全日空などのレガシーキャリア、新幹線といったライバルが存在するなか、「エコノミー」を排し他の移動手段にはない個室を採用、高級・快適路線で差別化を図ってきた新「はかた号」。宿泊費を節約したい、夜間に移動して無駄な時間を減らしたい、飛行機は嫌いという需要を取り込み生き残っていけるのか、はたまた中途半端な存在になってしまうのか、その今後に注目です。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
東京・新木場~島根・津和野を結ぶ「いわみエクスプレス」(中国ジェイアールバス・石見交通)の約15時間半は採算割れで廃止になりました。
東京・新宿ー博多の高速バス「ロイヤルエクスプレス(ロイヤルバス運行)」「オリオンバス O.T.B.ライナー(天領バス運行)」も、記事掲載時に運行していたはずですが...”各交通機関の運賃、所要時間”を見る限り完全に忘れられてますね。もちろん今も運行中です。
結局、夜行列車の自動車版って感じになる訳ですね
ブルートレインの自動車版と、サンライズの自動車版という程度の違いでしかない
どちらにしても、運ちゃんの待遇を悪くして事故の危険を増やして実現した廉価版
どんな人が乗るのか解りませんが、私は夜行バスの選択は考えられないですね。
国際線のビジネスクラスなら14時間も過ごせますが。
普通に飛行機か新幹線とホテルですね。