北陸新幹線、iPadを乗せて開業
電子書籍リーダーとしても
タブレット端末の通信機能のほか、カメラ機能も活用されます。もし何らかの異常が発生した場合、その箇所をiPadのカメラで撮影。関係者のあいだで共有することで原因特定の迅速化、ダウンタイムの縮小につなげ、新幹線のさらなる安全安定輸送の実現が図られます。
「電子書籍リーダー」としての機能も力を発揮します。乗務員が携帯せねばならないマニュアルなどの文書を電子化することにより乗務員の負担軽減、省資源化が実現するのです。現在、運転士は約3kg、車掌は約2kgのマニュアル類を携帯していますが、それぞれ800g(iPad Air)、700g(iPad mini)へ大幅に縮小されます。また合わせて、そうしたマニュアルの内容差し替えも柔軟に行えるようになるほか、ペーパーレス化も図ることができるとしています。
iPadは2015年3月開業の北陸新幹線に先立ち、まず2015年1月13日からJR西日本が運行する山陽新幹線で導入される予定です。
JR西日本が運転士、車掌へタブレット端末を持たせるのは今回が初めてです(スマートフォンを在来線車掌に配布した例はあり)。同社は「今後もこういったIT技術を活用するなどして新幹線のポテンシャルを高める取り組みを推進していきます」としています。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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