東海道新幹線スピードアップ 車掌が教えるそのポイント

新横浜発車後、実況スタート

●12時23分、東京駅発車

●12時25分頃、JR東海の新幹線鉄道事業本部長、巣山さんのあいさつ
「本日は東海道新幹線の時速285km先行体験列車、9285A(きゅうせんふたひゃくはちじゅうごえー)にご乗車いただきましてありがとうございます。東海道新幹線は3月14日のダイヤ改正よりこれまでの最高速度、時速270kmから285kmへと、1992年3月以来23年ぶりに速度向上を行います。最新の技術を駆使して全系統の社員が一丸となって取り組んだ技術の結晶によって、成し遂げることができました」
「本日ご乗車いただいておりますこの編成は、最新のN700A車両でございますけれども、そのなかでも最も新しい3日前にメーカーから納車をされたばかりの「G19編成」を使用いたしております」

●12時43分、新横浜駅発車

●12時43分、新横浜駅発車後に、車掌によるスピードの実況放送がスタート
「東海道新幹線の速度向上は1992年3月に300系「のぞみ」号がデビューして以来、23年ぶりとなります。速度向上に向けて最新型車両であるN700Aの導入や、N700系からN700Aへの改良工事、全線にわたる設備の確認や改良、運転士の訓練を実施し、3月14日のダイヤ改正より時速285kmに速度を向上いたします」
「ここで最高速度に合わせて、開業からのスピードアップを振り返ってみたいと思います」

●12時45分頃、横浜市神奈川区の横浜羽沢駅付近
「まもなく時速210kmとなります。1964年の東海道新幹線開業当時、「ひかり」号の最高速度は時速210kmでした」

●12時45分頃、横浜市神奈川区の横浜羽沢駅付近
「まもなく時速220kmとなります。1986年に最高時速を10km引き上げ220kmになりました」
「次の速度向上はJR発足から5年が経った1992年、300系車両による「のぞみ」号の運転が開始され、最高時速が270kmになりました。300系は軽量なアルミボディを採用するなど、フルモデルチェンジをした車両です。開業当初は東京~新大阪間で3時間10分ほどかかっていましたが、時速270kmへスピードアップすることで、2時間30分へ短縮されました」

●12時46分頃、横浜市旭区の二俣川駅付近
「ただいま、時速270kmです」

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時速285kmで走る「先行体験列車」(写真提供:JR東海)。

●12時46分頃、横浜市旭区の南万騎が原駅付近
「ただいま、最高速度に到達いたしました。のべ56億人を越える方が乗車された東海道新幹線50年の歴史のなかで、皆様は時速285kmを初めて体験されたお客様です。ここから約5分のあいだ、最高速度で走行いたします」

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 「先行体験列車」は新横浜駅を発車しておよそ3分~4分で、最高時速の285kmに到達しました。N700AとN700系は加速性能が2.6km/h/s(毎秒時速2.6km)と、高速鉄道車両でありながら通勤電車に近い加速力を持っているのが大きな特徴です。ちなみに、東海道新幹線の先代車両である700系の加速性能は2.0km/h/s、山手線E231系電車の加速性能は3.0km/h/sです。

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コメント

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1件のコメント

  1. このサイトは初めてみました。少年の頃「電車の運転士」を夢見た小生には、楽しく読むことができました。
    今後とも楽しみにしています。
    質問ですが、登録すれば定期配信などもあると思うのですが、手続きを教えて下さい。