豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ルートは5種 山陽・山陰大周遊も

1日1回、途中下車の旅

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のルートは1日1回、途中駅で「立ち寄り観光」をし、その際、通常は見られない場所やイベントを楽しめるのも特徴です。

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「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の運行ルートと主な車窓スポット(画像提供:JR西日本)。

 1泊2日の「山陽コース(下り)」では、倉敷で「有隣荘の特別公開と収蔵品鑑賞」、岩国で「吉川史料館での岩国藩鉄砲隊の演武披露や学芸員による個別解説」を、「山陽コース(上り)」では、宮島で「神職の案内による参拝と舞楽の奉納」、尾道で「しまなみクルーズとベラビスタ境ガ浜での特別なひととき」を楽しめるとのこと。通常、鉄砲隊は年に数回、舞楽は祭典時にしか見られないものだそうです。

 1泊2日の「山陰コース(下り)」では、城崎温泉で「詠帰亭等の特別な施設や城崎温泉に伝わる文人・墨客ゆかりの名品等の特別公開と、浴衣での街並み散策」、萩で「神職による松下村塾での幕末秘話の特別講話と、萩焼名窯元『不走庵三輪窯』の訪問」を、「山陰コース(上り)」では出雲大社参拝、「鳥取砂丘エリアでの特別体験」を楽しめるとのこと。通常は外からの見学のみになる松下村塾では、棟内に入り特別講話を聞くことができるそうです。

 2泊3日の「山陽・山陰コース(周遊)」では、岡山で「特別公開の延養亭から大名気分で名園鑑賞」、宍道・松江で「たたら製鉄の遺構と茶の湯文化・松江の探訪」、鳥取県の東浜では世界ジオパーク認定の「東浜駅前に広がる浦富海岸の眺望」を楽しめるとのこと。岡山後楽園の延養亭は通常、一般非公開だそうです。

 また「ななつ星in九州」では旅館への宿泊もありますが、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」はすべて車中泊。「山陽コース」の下りは倉敷~岩国間、上りは宮島口~尾道間、「山陰コースの下りは城崎温泉~東萩間、上りは出雲市~鳥取間、そして「山陽・山陰コース(周遊)」では岡山~宍道間、松江~東浜間で車中泊します。

 車窓については「明石海峡」「尾道水道」「瀬戸内海(大畠瀬戸)」「萩反射炉」「山陰西部の日本海(折居海岸)」「宍道湖の夕景」「大山」「山陰海岸ジオパーク(東浜)」「余部橋梁」などを楽しめるといい、「食堂車で食事を堪能しながら、展望デッキで風を感じながら、客室やラウンジカーでくつろぎながら、お楽しみください」(JR西日本)とのこと。この「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、現代の鉄道車両では珍しいオープンエアのデッキが設けられ、その土地の空気を感じながら旅をできるのも特徴です。

【了】

テーマ特集「【鉄道】瑞風、四季島、ななつ星…クルーズトレインの特徴、サービス、料金は?」へ

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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