「宇宙行きの電車」宇宙エレベーター、現実へ一歩前進 ISSで実験開始

2050年の「宇宙エレベーター」完成を目指している大林組が、国際宇宙ステーション(ISS)でカーボンナノチューブの耐久性実験を開始しました。SFの世界でしかなかった宇宙エレベーターはいま、一歩ずつ現実へ近づいているようです。

「宇宙エレベーター」は宇宙行きの電車?

――大林組で宇宙エレベーターの建設を検討したきっかけはなんでしょうか?

 バブルの頃には、すでに宇宙関係の部署がありました。その後、2012年に東京スカイツリーの竣工があり、このとき「塔を造る技術を極める」「究極のタワーを」ということで、建設構想を打ち立てました。

Large 20150711 01
「宇宙エレベーター」の構成図(画像提供:大林組)。

――どのように地上と宇宙を結ぶのでしょうか?

 静止軌道(地球の引力がゼロになるところ。赤道上だと高度約3万6000km)ステーションから、上下にケーブルが延びているとお考えください。ケーブルの長さは約10万kmで、一端は地上(アースポート)、もう一端は宇宙です。

 このケーブルは地球の自転と同期しており、24時間で1周します。また、自転による遠心力でケーブルが宇宙側へ引っ張られ、直立します。

 そして宇宙側の端には、遠心力と地球の引力とのバランスを取るため、カウンターウェイトを置きます。これがない場合、つまりケーブルの重さだけでバランスを取る場合、ケーブルの長さは14万4000kmも必要になってしまいます。

――宇宙エレベーターのケーブルには、そうした遠心力など様々な力が働くため、先出した「引っ張りの強度」が必要なわけですね。エレベーターを宇宙まで引き上げる動力はどうするのでしょうか?

 電力です。クライマー(昇降機)は電気で駆動し、車輪で上っていきます。電車をイメージしてみてください。エネルギーの供給は、地上から無線送電することを考えています。

――風や天候に影響されないのでしょうか?

 風が吹く領域はごくわずかで、地上10km程度までです。全長約10万kmのスケールだと、それほど影響はありません。雷についてはこれからの研究課題です。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開