中央線の次期特急車両が登場 全席にコンセント E353系量産先行車

全席コンセント 利便性、快適性が大きく向上

 現在の「スーパーあずさ」E351系から、22年の時を経て登場した新型車両E353系。そこには特に車内での利便性、快適性について大きな進化が見られます。

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左上から時計回りにグリーン車、普通車、テーブルとコンセント、空調の吹き出し口(2015年8月2日、恵 知仁撮影)。

 E353系は各座席にコンセントと、パソコンの置けるテーブルが設けられます。現在のE351系はテーブルが小さく、パソコンの利用が難しいため、ビジネスユースで特に効果が発揮されそうです。

 また空気清浄機が設置されたほか、空調の吹き出し口が各座席ごとに用意され、風量や風向きを好きなように調整することができます。

 左右の揺れをおさえる「フルアクティブ動揺防止装置」をグリーン車と一部の先頭車(1・4・9・12号車)に搭載し、乗り心地が向上しているのもポイントです。床構造についても足音を抑える構造にし、静粛性を向上させたといいます。

 安全性についても高められました。各客室の出入口に防犯カメラが設置されたほか、各客室のみならずトイレ内にも乗務員と連絡が可能な非常通話装置が用意されます。AED(自動体外式除細動器)も1編成に1台備えられました。

 その内装デザインについて「KEN OKUYAMA DESIGN」によると、沿線の南アルプス、列車名の由来である梓川の「きよらかさ」、そしてビジネスの「機能性」とレジャーの「高揚感」をテーマにしたそうです。

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コメント

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1件のコメント

  1. 最近の車両は、各線区ごとに沿線・地元にちなんだ「ヘッドマーク」が省略・廃止されていて、なんだか味気なく感じられて非常に残念。無くて支障がある訳ではないが、あっても大幅な費用増になる程のものでもなく、路線名に変な・無理やり感さえも感じられる「愛称」を付けるよりも格段に判りやすく愛着が湧くと思われるのだが・・・時には近未来的・斬新過ぎるデザインで日本の風景には違和感さえ覚える車両もありますよね?カッコイイと思う人も居るのだろうが・・・個人的には国鉄183系の時代が他特急車両もデザインがほぼ統一で一番良かったと。