中央線の次期特急車両が登場 全席にコンセント E353系量産先行車

空気で車体を傾けるE353系、その効果とは

 新型のE353系の最高速度は130km/hで、従来のE351系と同じです。ただ車体が鋼製からアルミ合金製になって軽量化が実現されているほか、JR東日本の在来線特急電車で初めて室内照明にLED間接照明を採用。省エネも実現されているといいます。

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高い位置にあるE353系の運転席。高速走行時の視界や安全性を考慮したもの(2015年8月2日、恵 知仁撮影)。

 またE351系にはカーブで車体を傾けて遠心力を軽減、乗り心地の悪化を防ぎつつカーブの通過速度を上げられる「振り子式車体傾斜装置」が搭載されていましたが、新しいE353系は「空気ばね式車体傾斜装置」で車体を傾ける形になりました。車体の下にあるクッション状の部分(空気ばね)を操作し、左カーブでは車体を左側に傾けて遠心力を軽減、乗り心地を維持しながら高速走行を可能する、といったシステムです。

 この「空気ばね式」は、JR東日本長野支社によると乗り心地の面でメリットがあり、E351系の「振り子式」と同等の曲線通過性能を確保しつつ、乗り心地の向上が実現されているといいます。ちなみに中央線の特急「あずさ」「かいじ」に使用されているE257系電車にはこうした車体傾斜装置が搭載されておらず、カーブの通過速度がE353系、E351系より低くなっています。

 JR東日本長野支社によると今後、このE353系量産先行車で空気ばね式車体傾斜装置などの試験、検証を行ったのち、現時点で時期は未定ですが、量産車の製造を予定しているそうです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

1件のコメント

  1. 最近の車両は、各線区ごとに沿線・地元にちなんだ「ヘッドマーク」が省略・廃止されていて、なんだか味気なく感じられて非常に残念。無くて支障がある訳ではないが、あっても大幅な費用増になる程のものでもなく、路線名に変な・無理やり感さえも感じられる「愛称」を付けるよりも格段に判りやすく愛着が湧くと思われるのだが・・・時には近未来的・斬新過ぎるデザインで日本の風景には違和感さえ覚える車両もありますよね?カッコイイと思う人も居るのだろうが・・・個人的には国鉄183系の時代が他特急車両もデザインがほぼ統一で一番良かったと。