もう「渋滞ガチャ」じゃない? 全国初「再有料化」と引き換えの「4車線化」で劇的効果!? 「八木山バイパス」交通量は“減った”

 国土交通省九州地方整備局とNEXCO西日本は2025年7月29日、国道201号「八木山バイパス」の篠栗IC~筑穂IC間(5.7km)が3月30日に4車線で開通した後の交通状況を発表しました。

八木山バイパス4車線化後の状況

 国土交通省九州地方整備局とNEXCO西日本は2025年7月29日、国道201号「八木山バイパス」の篠栗IC~筑穂IC間(5.7km)が3月30日に4車線で開通した後の交通状況を発表しました。

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八木山バイパス篠栗IC付近、4車線化開通前の様子(画像:NEXCO西日本)。

 同区間の4車線開通に合わせて、八木山バイパスは篠栗IC~穂波東IC間全線(13.3km)が国土交通省からNEXCO西日本に変更され、料金徴収も始まりました。これは全国の有料道路で初めての「再有料化」です。

 八木山バイパスは1985年に開通し、2014年に無料開放されましたが、交通量が2倍に増えたことで事故や渋滞が増加。2車線の対面通行であるため、ひとたび事故などが起これば大渋滞になるうえ、逃げ場がなく長時間のロスを余儀なくされることもありました。そこで、福岡県が利用者負担による財源確保も視野に4車線化を要望し、それによって4車線化事業が進められたのです。

 4車線化・再有料化後の交通量は、無料時の1日約2万9300台から2万400台に減少。そのぶん並行する国道201号と県道の交通量が増えています。ただし、そのなかでも八木山バイパスを通る大型車の割合は、19%から21%に増加しており、「物流道路として機能している」といいます。

 所要時間の改善効果は顕著に現れました。八木山バイパス全線(篠栗IC~穂波東IC間)の朝ピーク時の所要時間は、約22分かかっていたのが約9分短縮の約13分に。4車線化前は朝夕のピーク時にオフピーク時の約2倍の時間がかかっていましたが、開通後は時間帯による差が大幅に縮小しています。平均速度も30km/hから50km/hに向上したそうです。

 また、4車線化前は正面衝突事故が4年間で11件発生しており、そのたびに全面通行止めとなっていました。苦い経験をした人も多いようで、SNSでは八木山バイパスの利用を「渋滞ガチャ」「のるかそるか」と揶揄する声も。しかし、4車線化により上下線が分離したのちは正面衝突事故に伴う通行止めは発生しておらず、円滑な通行が確保されています。

 なお、残る筑穂IC-穂波東IC間7.6kmの4車線化は2029年度の予定です。

【おおお時間が読める!】これが八木山バイパス「再有料化&4車線化」の効果です(地図/写真)

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