最新鋭「サイドワインダー」全規模量産へ 背後へも射撃可能に

“実戦でもっとも証明”された空対空ミサイル「サイドワインダー」。いま大きく進化しており、「古典的な格闘戦」は完全に過去のものになりそうです。

背後もOK 最新型「サイドワインダー」、脅威の性能

 そして今年、全規模量産に入ったAIM-9「サイドワインダー」シリーズの次世代タイプが、冒頭で述べたAIM-9XブロックII(以下AIM-9X-2)です。AIM-9X-2ではオフボアサイト攻撃能力が大幅に強化され、照準可能角度はついに180度に達しました。つまり、背後の敵さえ攻撃できるようになります。

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アメリカの航空機メーカー、ロッキード・マーチンを中心に開発が進められているF-35「ライトニングII」(写真出典:アメリカ空軍)。

 また、航空自衛隊への導入も予定されている戦闘機、F-35「ライトニングII」は全方位を自動で監視する「EO-DAS」という装置を搭載しており、AIM-9X-2と組み合わせることによって、従来の格闘戦のように敵機を正面に捉える必要すらなくなります。

 そうした性能を持つF-35Aは、機関銃射撃ソフトウェアが実装されないまま実用化される見込みであり、空中戦において機関銃が使われるような事態を想定していません。加えて垂直離着陸型のF-35B、艦上戦闘機型F-35Cからは、機関銃自体が取り外されています(対地攻撃用に外部搭載することは可能)。

 さらにAIM-9X-2の赤外線シーカーは、デジカメと同様に多数の画素(ピクセル)を持った画像認識型であり、対地攻撃も実現しました。対地攻撃専用のミサイルに比べ威力が小さく、戦車などには無力ですが、非装甲車両や小型の船舶を破壊するには十分です。そして画像認識は、空中戦においても閃光を発する囮「フレア」を見分ける能力に優れます。

 戦闘機の空中戦は現在、数十kmの距離による視程距離外空対空ミサイルを用いた戦いが主流です。しかし、今後も接近戦は発生するでしょう。ただ、それは背後を取り合う「古典的な格闘戦」を意味するものではなくなっています。

【了】

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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コメント

3件のコメント

  1. う〜む。『戦闘妖精・雪風』のフリップナイトみたいだ。

  2. 多様性があるといい たとえば対地、対艦 対潜にも使えるようにすること  大事だよ。 でもガチガチのアホ多いからね。この世には! 考えもつかないだろうが、きずいた時はもう遅いだろう。   アホ

  3. フォークランド紛争の戦果は、ミサイルだけでなくイギリス軍パイロットの技量の高さもあるのだが。

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