二重取り? 不合理? マイカー税金に98%が負担感 根拠や税率に不満

税の“二重取り”に多い不満

 自動車重量税と自動車取得税はもともと、道路が整備されれば自動車のユーザーが恩恵を受けるため負担をすべき、という考え方で創設されています。しかし両方とも2009(平成21)年度に使い道を限定しない「一般財源」化されたため、課税の根拠について議論が起きています。

 また自動車重量税については、自動車税や軽自動車税と同じく「保有」にかかる税であり、二重の課税ではないかという見方もあります。これについてのアンケート結果は次のとおりです。

・自動車重量税が存続しているのは不合理なので即刻廃止すべき《64%》
・状況などによって可能であれば廃止すべき《33%》
・現状のままでよい《2%》
・わからない《1%》

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税金に税金がかかるガソリン税についての意見(画像出典:JAF)。

 自動車取得税については、消費税率が10%に引き上げられた時点で廃止されることになっていますが、すでに述べた課税根拠の問題もあり、「即刻廃止すべき」という意見が72%で最も多く、「消費税率10%時点で廃止すればよい」の25%を大きく上回りました。

 またガソリンは販売されるとき本体価格にガソリン税が加算され、その合計額にさらに消費税が課税される仕組みになっています。これについては、「税金(ガソリン税)には消費税がかからないようにすべき」と答えた人が94%にのぼっています。

 そのほか、個別に寄せられた自由意見は次のような内容です(一部抜粋)。

・不要なもの、意味をなしていないものはすぐに廃止し、本当に必要とする税金のみにし、他の財源から確保するなど国は考えるべきである(北海道30代女性)。

・自動車税に取得税と重量税と分けられているのが非常にわかりにくく問題だと思います。またリサイクル税もあります。これを自動車税として一つにまとめ、負担を軽減し、ハイブリッド車と低燃費車での税負担の格差をつけるのも如何なものかと思います(宮城県30代女性)。

・地方に住むものとして、自動車は贅沢でもなんでもなく必要最低限なもの。国民の足元を見て取れるところから財源を確保している国の付け込んだやり方にうんざりだ(茨城県30代男性)。

・税金に税金がかかるのはおかしい。一台の車を長く大切に乗れば乗るほど税金が高くなるのはおかしい(大阪府40代女性)。

 JAFでは今回のアンケート結果をもとに「自動車ユーザーの声を税制改正に反映させるべく、今後、各政党、国会議員、関係省庁、自治体等へ本要望書を提出し、自動車関係諸税の簡素化・負担軽減と公平・公正・簡素な税制の実現に向けて、さまざまな要望活動を展開していきます」としています。

【了】

Writer: 末吉史樹

小学校の校庭横をブルートレインが走り、上空をF4「ファントム」が飛ぶ環境で育つ。旅とグルメを愛し、各地の温泉やおいしい食べ物には目がない。

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コメント

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6件のコメント

  1. このアンケートに回答した一人です。その時にもコメントしましたが、古い車を大事に長く使っているほど税金が高いことが納得できません。
    エコな車ほど税金を低くしている・・・という論理なのでしょうが、走行中の環境負荷だけを見れば当たっているかもしれないけれど、日本中あるいは地球全体という視点で見たら必ずしもそうとも言えないのではないか。車は走っているときだけでなく、製造~使用~廃棄のライフサイクル全体で環境に負荷を与えている。古い車を使うことは、廃棄にかかる環境負荷を減らすことになるのではないか。
    ましてやHVやEVはレシプロエンジンだけで走っている車より、少なくとも電池の製造・廃棄にかかる環境負荷が高い。
    ここまで計算して、それでも古い車の方が環境負荷が高いのであれば甘んじて受けるが、そこまでは示されていないのではないか。日本語には世界に誇るべき「もったいない」という言葉もある。この辺りをはっきりさせて欲しいものである。

  2. 持っているだけでかかるのは、おかしいですよね。
    必要だけれど、節約して使う。ユーザーに考えさせる政策も必要ですよね。
    使うことにより、Co2、道路の消耗、事故リスクを生じるのですから。
    無用な走行は控えるようにしながら、所有欲は満たせれば、経済にも悪影響はないと思います。
    走行にかかわらず課税される、重量税、自動車税はほとんど根拠のない税ですね。
    単に車というだけなら、もはやぜいたく品ではないですから。

  3. 頑張れJAF!ついでに日本の自動車メーカーも国に圧力を掛けろ。

  4. よく自動車の税金は「受益者負担」と言われます。
    一瞬、合理的な意見として受け取ってしまいますが、よく考えてください。

    いま、自動車の恩恵を受けてない人って日本には居ないということ。
    いうなれば、間接的に皆恩恵を受けていること。

    例えば、コンビニやスーパー、そこの商品はどのように来ます?
    トラックで運んできません?
    自動車で運んでくるのですよね?
    と言うことは自動車の税金が上がれば、配送料が上がり、スーパーの商品の値段も上がる…とも考えられる訳です。
    逆に自動車の税金が下がれば…という事です。

    今までなら、政治家は国民を上手く言いくるめて来ましたが、いまこれだけ情報が溢れてる時代、もう既にその手段は通じないと言うことを証明しないと。

  5. 車のメーカーが車にとって必要とされる政治的配慮とかで政治献金は当然出しているのですが各メーカーがどれくらいの支出をしているのか一般のマイカーオーナーとして知る必要もあろうかと思いますがメッキが増えただけのマイナーチェンジとかつり目になった新車を有難たがるオーナー等好みは様々で結構ですが旧者に増税という負担を強いる理由が環境問題になすりつける短絡した発想に唖然とします車検は何のためにあるのですか・・?

  6. むしろ都市圏では自家用車の税金を上げるべきでは。たった一人で無駄に空間を占有している車が多すぎる。