ボーイングに新製品納入 グローバル戦略商品に 島津製作所
島津製作所はボーイング社に対し、3品目の製品について順次納品を開始すると発表。同社は民間航空機向けの製品を“グローバル戦略商品”と位置づけているといいます。
APUやスポイラー関連の部品を納入
島津製作所(京都市)は2015年11月11日(水)、ボーイング社製の航空機に搭載される構成品について、受注していた3品目の納入を順次開始すると発表しました。
品目はボーイング737 MAX向けとボーイング777向けの「APU Air Inlet Door Actuator」と、ボーイング737 MAX向けの「Ground Spoiler Control Module」です。
「APU Air Inlet Door Actuator」は、APU(補助動力装置)のガスタービンエンジン駆動に必要である新鮮な空気を、機体内部へ取り入れるためのドアを開閉させる電動モーター駆動のアクチュエータ。島津製作所はこれまでボーイング747/747-8/757/767/787向けの「APU Air Inlet Door Actuator」の製造も担当。その実績が評価され、このたびの受注に繋がったと考えているといいます。
「Ground Spoiler Control Module」は、着陸時に接地した機体の速度をすみやかに低減させ、着陸距離を縮めるグランド・スポイラーシステムに組み込まれた油圧アクチュエータへ、油圧供給を行うバルブ。島津製作所がこれを生産するのは今回が初めてだそうです。
島津製作所は、民間航空機向けの製品を“グローバル戦略商品”として位置づけているといい、その売上高拡大を目指す考えです。同社は1955(昭和30)年に航空機器事業を再開。以来、様々な航空機搭載機器を開発・生産しており、同社の航空機器事業の売上高は248億4800万円(2015年3月期)です。
【了】
「Ground Spoiler Control Module」は、着陸時に接地した機体の速度をすみやかに低減させ、着陸距離を縮めるグランド・スポイラーシステムに組み込まれた油圧アクチュエータへ、油圧供給を行うバルブ。島津製作所がこれを生産するのは今回が初めてだそうです。
上の記事の誤り
Ground Spoilerとは、航空機が着陸した時浮力をなくし、タイヤと滑走路の接地をよくして、ブレーキの利きをよくするためのもので、Ground Spoilerの抵抗で速度はほとんど減速しません。
しかし、着陸時に一番減速に効果があるのは、リバーススラスト逆噴射でブレーキは100ノット以下でよく効く。
高速100ノット以上でブレーキを頻繁に使うと、ブレーキシュウがすぐへたります。