歴史的価値ある「幻の新橋駅」、活用方法探る 東京メトロ

コンペ結果次第では「幻」が「日常」に?

 このコンペの結果によっては、新橋駅「幻のホーム」がいつでも、誰でも見られるようになるかもしれません。「幻のホーム」と、その外側にある誰でも通れる場所を隔てる壁を、このコンペでは撤去できるからです。

 そのため、あくまで採用されたアイディア次第ですが、東京メトロ新橋駅の日常風景に、この「幻のホーム」が姿を現す可能性があります。

 東京メトロ広報部によると、ほかの利用者の迷惑になったり、安全に問題があるようなものでなければ特にアイディアの制限はなく、「鉄道会社の社員が思いつかないようなアイディアを期待しています」とのこと。

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アーチ状の柱が並ぶ新橋駅「幻のホーム」(2015年11月28日、恵 知仁撮影)。

 またこの日、新橋駅「幻のホーム」活用案を応募すべくその地を訪れた約80人は、12歳から80歳まで年齢は様々。アイディアの応募を考えている神奈川県鎌倉市在住の男性は、実際にその場所を訪れたことで「ゲストへのアプローチをどういう形で行うかなど、空間のイメージが持てました」と話していました。

 この新橋駅「幻のホーム」、はたしてどんな形で活用されるのでしょうか。コンペの結果は2016年4月中旬に発表される予定です。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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