世界最速美術館「現美新幹線」徹底解説 「黒い新幹線」その内部は

「世界最速の芸術鑑賞」というキャッチフレーズを掲げ、上越新幹線にデビューした「現美新幹線」。初めての本格的「観光新幹線」であるこの列車、いったい乗客にどんな世界を見せてくれるのでしょうか。

走行場所により、車内がさまざまな顔を見せる

 6両編成の「現美新幹線」。その最も東京駅側になる11号車のインテリアを担当したのは、「絵画」のアーティストである松本 尚さん。新幹線の座席をそのまま生かしたアートワークになっています。

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「現美新幹線」東京駅側の先頭車、11号車のエクステリア(2016年4月、恵 知仁撮影)。

「東京駅から越後湯沢駅まで走る時間、空間を念頭に『五穀豊穣』『祝祭』『光』をテーマとしてコンセプトイメージを立ち上げました。現代美術を車両に持ち込むということはひとつの冒険であり、この冒険の狙いは、芸術って何だろうという問いに跳ね返り、アーティストとして打ち返すところのものを車両として形にすることができたと思います」(松本 尚さん)

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松本 尚さんによる「現美新幹線」11号車のインテリア(2016年4月、恵 知仁撮影)。

 窓の日よけについて、外が明るいと写真のように黄色く見えますが、トンネルなどで外が暗くなると模様が浮き上がる仕掛けも。ちなみに、この11号車は「普通車指定席」としてきっぷが販売されるものの、元々はグリーン車でその座席を利用しているため、“乗り得”です。もっともこの「走る美術館」で、そこに座っている時間はわずかかもしれませんが。

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「現美新幹線」12号車のエクステリア(2016年4月、恵 知仁撮影)。

 12号車のインテリアを担当したのは、「平面」のアーティストである小牟田悠介さん。ミラータイルが使われ、壁の片側が鏡のようになっているのが特徴です。

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小牟田悠介さんによる「現美新幹線」12号車のインテリア(2016年4月、恵 知仁撮影)。

「映し出される乗客、新潟の風景を取り込んで、さまざまな色や形の変化を見せるのがこの作品の特徴です。そしてできあがった平行する空間は、走り出し、進行方向の体感が加わることでより強く認識されると考えています。完成する最後の要素は動きです。走り出すことで完成します」(小牟田悠介さん)

 小牟田さんによると、その空間を座席からの視点でぜひ楽しんでほしいそうです。

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