世界最速美術館「現美新幹線」徹底解説 「黒い新幹線」その内部は
「世界最速の芸術鑑賞」というキャッチフレーズを掲げ、上越新幹線にデビューした「現美新幹線」。初めての本格的「観光新幹線」であるこの列車、いったい乗客にどんな世界を見せてくれるのでしょうか。
列車の「揺れ」を活用したアート
14号車のインテリアを担当したのは、「写真」のアーティストである石川直樹さん。新幹線の車内にフォトギャラリーが広がります。
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「新潟には撮影のため何度も通いました。思い入れのあるこの場所で、初の試みである『現美新幹線』というプロジェクトに携わることができ、うれしかったです。地元の方はもちろん、新幹線に乗って旅をするあらゆる人々に自分の写真を見てもらえればと思います」(石川直樹さん)
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石川さんによると、今後は写真を入れ替えることも視野に入れているといい、四季折々、多くの人に楽しんでほしいと考えているそうです。
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15号車のインテリアを担当したのは、「立体」のアーティストである荒神明香さん。壁の片側全体を使った大きな作品が展示されています。
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「作品は全長11mほどあるので、どこを切り取っても違う景色が見えます。ソファに座ると、まっすぐに伸びたカラフルな水平線が端から端までつながって見えます。背後では過ぎていく景色を感じつつ、この列車に乗って旅をしたらどんな気分になるだろうと、製作スタッフとともにワクワクしていました」(荒神明香さん)
走行する列車は、大なり小なり揺れます。荒神さんの作品はピッタリ固定されているわけではないため、その揺れによって“表情”が変化するのも特徴です。
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