JR西日本の「異世界ローカル線」とは? “ド派手な国鉄形気動車”が大活躍 空港アクセスも担う!
鳥取県の米子駅から境港駅までを結ぶJR西日本のJR境線は、全国にあるローカル線の中でも特に個性が際立つ路線です。実際に乗車して確かめてみました。
徹底した「妖怪ワールド化」
境線の駅(全16駅)には、全て妖怪の愛称が付けられており、博労町駅は「コロポックル」駅、米子空港駅は「べとべとさん」駅など様々です。なお、終点の境港駅は「鬼太郎」駅となっています。

境線の駅間は比較的短く、全線の所要時間は約40分ほど。「米子鬼太郎空港」の愛称がある米子空港は、航空自衛隊の美保基地も併設されている軍民共用空港で、境線が空港アクセスも担います。途中、車窓から巨大な航空自衛隊のC-2輸送機などを目にすることもできました。
終点の境港駅に到着すると、多くの乗客が「鬼太郎列車」と記念撮影を行っており、中には外国人観光客の姿もありました。
境港は鳥取県最西端の駅で、隠岐に向かうフェリーが発着する「みなとさかい交流館」が隣接しています。隠岐に向かうフェリーにも、「ゲゲゲの鬼太郎」キャラクターのイラストが描かれている船があります。米子駅から隠岐まで、妖怪をテーマにした交通機関で移動できるのです。
境港駅の周辺を散策してみると、駅前から「水木しげる記念館」までの約800mが「水木しげるロード」として整備されており、交番やトイレのサインに至るまで「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターを見かけることができました。商店街は古くからのお店のほか、今風の洗練された店舗もあり、街歩きが楽しいエリアとなっています。
街をあげた「妖怪ワールド化」は徹底しており、JR境線はその中でアトラクションのような存在として、生活路線の役割を果たしながら活性化に一役買っていました。
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