危ない!ガンガン車を追い抜く走り屋さんが「ウインカーだけはちゃんと出す」几帳面さの真意とは
追い抜き、追い越しで、右車線・左車線と縫うように車線変更をしながら超絶スピードで駆け抜ける走り屋さん。危なくて呆れるばかりですが、几帳面にウインカーはちゃんと出している、というドライバーも。どのような心理なのでしょうか。
昔から!? 「危険な奴らの“几帳面さ”」
「一見矛盾するように思える『荒い運転をしながらも、ちゃんとウインカーを出して几帳面』という行動は、実は『比較的自然な心理』から生まれている可能性があります」と島崎先生は指摘します。

「高速走行など、他のクルマよりも自らリスクを上げていることを認識している運転者は、そのリスクを少しでも軽減するために、ほかの部分では安全な行動を心がけると考えられます」(島崎先生)
言い換えれば、荒っぽい運転をする走り屋は、その行為が「危ない運転をしているのだ」という自覚があり、「だからこそ、僕はウインカーを出すんだ」という心境に至っているということです。
島崎先生によれば、「荒い運転をする一方で、安全面も担保する」という運転心理は、過去にも様々な例があったと言います。
「例えば昭和30~40年代に『暴走族の先駆け』として危険な運転をしていたカミナリ族は、まだオートバイのヘルメット着用が義務付けられていなかった時代にもかかわらず、きちんと着用していたというケースがありました。
また、公道でサーキットのような走行を行う人たちの中には、もともとついている一般的な3点式シートベルトではなく、より安全性の高い4点式や5点式のシートベルトを装着している例も見られます。もちろん、これらにはファッション的な要素が含まれているかもしれませんが、危険な行為をする人が一種の補償行動として、他の部分では安全な行動と取るということは十分に考えられます」(島崎先生)
しかし、言うまでもなく、そもそも危険な荒い運転をしているわけですから、ウインカーを出そうが、ヘルメットを被ろうが、4〜5点式シートベルトをしようが、ルール違反で安全ではないのは確実です。その疑問に関して島崎先生はこう答えます。
「そうですね。荒い運転をする運転者のこのような行動が『適切かどうか』という判断は下せませんが、ただ少なくともウインカーをきちんと出すという行為自体は望ましい運転です。行わないよりは行うほうが、安全性向上につながると言えるでしょう」(島崎先生)
どんな運転をする人にも、気持ちを寄せることを考える島崎先生。しかし前述の通り、制限速度などを守り、適切なウインカー表示でなければ、それ自体が交通ルール違反なのは変わりません。無理かもしれませんが、荒っぽい走り屋さんにはどうかこの点を改めて理解して欲しいと願うばかりです。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
そうかー?ウインカーをまともに点けてる人は0.1% 1000台に1台くらいしか見ないけどなぁw
追い越し車線への進路変更の3秒前から車線変更完了まででしょ?10回以上は点滅しないとおかしいのに、だいたい1〜3回ってのが大多数だけど。。